Micronが「GDDR7」のサンプル出荷を開始/デスクトップ版「Outlook」アプリに不具合

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2024年06月09日 06:11  ITmedia PC USER

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Micronが、次世代グラフィックスメモリGDDR7のサンプル出荷を開始した

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、6月2日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


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●Micronが「GDDR7」のサンプル出荷を開始 プロセスノードは1β


 Micron Technologyは6月5日、台湾で開催されている「COMPUTEX TAIPEI 2024」にて、次世代グラフィックスメモリ「GDDR7」のサンプル出荷を開始したと発表した。


 GDDR7は、1βDRAMプロセスノードで製造され、毎秒32Gbpsの高性能メモリを省電力で提供できる。GDDR6と比較して最大60%の帯域幅向上と、50%以上の電力効率改善を実現する。高い性能と省電力を両立させ、AIやゲーム、高性能コンピューティングワークロードなど幅広いアプリケーションに対応するという。


 生成AIワークロードに対しても、スループットを最大33%向上し、応答時間を最大20%短縮。GDDR7を搭載したグラフィックスカードは、現在のGDDR6およびGDDR6X採用モデルと比較して、レイトレーシングとラスタライズのフレームレート(FPS)を30%以上向上させると予想している。


 Micron GDDR7メモリは、2024年後半にMicron、または一部のグローバルチャネルのディストリビューターと販売代理店を通じて提供される予定となっている。


●MicrosoftがWindows 10でも「Betaチャネル」を開設すると発表


 Microsoftは6月4日(現地時間)、Windows InsiderにWindows 10向けのBetaチャネルを開設すると発表した。Windows 10 22H2の新機能を、全てのWindows 10ユーザーがリリースする前に試すことができるようになる。新ビルドは、今後数週間以内にリリース予定だ。


 Windows InsiderのBetaチャネルに参加するには、設定アプリケーションから「更新とセキュリティ」→「Windows Insiderプログラム」に進み、現在のInsiderチャネルの選択をクリックして展開し、InsiderチャネルのリストからBetaチャネルを選択する。


 Windows 11の最小システム要件を満たすPCを使用している場合、Betaチャネルに参加してもWindows 11に自動的にアップグレードされることはない。アップグレードはオプションとして提供される。CanaryチャネルやDevチャネルに切り替えることもできるが、その場合はWindows 11ビルドにアップグレードされるとのことだ。


 CanaryチャネルやDevチャネルに切り替えた場合、Windows 10にロールバックするための短い期間が設けられるが、この期間が終了するとWindows 10に戻る唯一の方法はWindowsのクリーンインストールとなる。


 なお、Windows 11の最小システム要件を満たしていない場合、CanaryチャネルとDevチャネルに切り替えることはできない。また、Windows 10 22H2のサポート期限は2025年10月14日で、Betaチャネルに参加しても、この期限に変更はないとのことだ。


●タスクバーのマイクアイコンで「Microsoft Teams」の消音が可能に


 Microsoftは6月6日(現地時間)、Windowsタスクバーのマイクアイコンから「Microsoft Teams」のミュート/ミュート解除ができるようになると発表した。まずは、Teams Public PreviewまたはMicrosoft 365 Targetedリリースのユーザー向けに段階的に展開される。


 Teamsでミュートをしたり、ミュートを解除したりするには、画面上にあるマイクアイコンを選択する必要があった。Teamsでの会議中に、別のアプリでメモを取ったり、資料を表示したりしている場合、そのアプリウィンドウがTeamsに重なり、発言を求められた際にとっさにミュートを解除できないといったこともあるだろう。


 これに対して、タスクバーにマイクアイコンが表示されるのであれば、基本的には常に手前に表示されているはずなので、すぐにクリックできるはずだ。また、「Windows+Alt+K」というキーボードショートカットでもミュート/ミュート解除が可能になる。


●「Microsoft Copilot」の2024年5月アップデートまとめ公開


 Microsoftは5月31日(現地時間)、Copilot for Microsoft 365の5月度アップデートまとめを公開した。


 5月度のアップデートでは管理者向けに4つ、エンドユーザー向けに7つの機能が公開されている。エンドユーザー向けの新機能は下記の通りだ。


・Copilot in Viva Glintでコメント分析


 「Copilot in Viva Glint」は、従業員と会社とのエンゲージメントを改善するための機能だ。従来は、あらゆる種類の調査(エンゲージメント調査、入社時調査、退社時調査など)から何千もの従業員コメントが生成され、手動で分析する必要があった。Copilot in Viva Glintを使用すると、これらのコメントを自動で分析や要約を行ってくれる。6月にパブリックプレビューで利用可能になる予定だ。


・Copilot in Plannerでチームワークを変革


 「Copilot in Planner」は、チームが共同でタスク管理を行うツールだ。生成AIの力によって、作業の計画/管理/実行を合理化し、目標を達成しながら常に最新情報を入手できるようにする。自然言語のプロンプトを使用して計画を生成したり、計画の進行応じた新しいタスクを提案したり、計画に関する質問に答えたりすることが可能だ。Copilot in Plannerは現在、Microsoft Planner in Teamsでプレビューとして展開されている。


・Copilot Labでプロンプトを共有


 5月初め、Copilot Labにて組織内でプロンプトを作成/公開/管理できるようになった。そして現在、プロンプトの作成にインスピレーションを与え、ガイドする提案プロンプトが導入されている。人事やマーケティング向けのプロンプトに加え、金融サービス/小売/製造業に渡る業界固有のプロンプトも表示される。今後数週間から数カ月の間に、他のロールや業界向けの追加のプロンプトも追加予定だ。


・Copilotチャットでタスクの進ちょく状況を確認


 Copilotチャットで、タスクの進ちょく状況を把握できる「Catch up」が利用可能になる。重要な会議やドキュメントに関連する更新情報を、ダッシュボードで確認できるようになる。


・Wordで文章の下書きや修正方法を改善


 「Microsoft Word」のCopilotが、選択範囲の文章の修正提案や、さらに説明を追加したり、統計情報などを追加したりできるようになった。この機能自体は、4月にWeb版から展開が開始されている。


・Copilot in Loopでプロンプトの共同入力が可能に


 「Microsoft Loop」で、Copilotが利用可能になった。チームメンバーと共同でCopilotのプロンプトを入力できる。なお、Loopコンポーネントを他のアプリに共有すると、Copilotの会話が引き継がれる。この機能は、現在展開中だ。


・Copilot in FormがFormをフォローアップ


 FormでCopilotが利用可能になり、フォームの所有者に対して回答率をメールで送信し、フォローアップのための提案を行うようになる。例えば回答率が低い場合、フォームの所有者はCopilotを使用して、リマインダーを作成して送信できる。フォームの回答率が高い場合には、所有者に対してインサイトを確認するよう促す。この機能は現在提供中だ。


●デスクトップ版「Outlook」アプリに不具合 回避策を案内中


 Microsoftが、デスクトップ版「Outlook」で発生している不具合に関する回避先をサポートページで案内している。発生している不具合は、クラウド署名が「Outlook Web App」(OWA)と同期されないというものと、バージョン2403以降で共有メールボックスを検索できないというものの2つだ。


 まずクラウド署名の件だが、デスクトップ版Outlookのバージョン2303以降ではローミング署名という機能が追加されている。従来、署名はデバイスローカルに保存されていたが、ローミング署名機能では、署名をユーザーのメールボックスに格納(クラウド署名)し、そのアカウントが利用する全てのデバイスで使用できるようになる。


 今回の不具合は、新たにクラウド署名を作成した後、しばらくするとその署名が削除されたり、OWAと同期されないことがあるというものだ。根本原因は調査中だが、回避策としてレジストリ「\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\Outlook\Settings」の設定キーの名前を変更する方法を案内している。


 もう1つの共有メールボックスが検索できない不具合は、フルアクセス権を持つ代理人が「現在のフォルダー」を検索範囲として共有メールボックスを検索しようとすると、「Outlookは検索を実行できません」というメッセージが表示されるというものだ。この問題も現在調査中だが、OWAからは検索可能とのこと。また、Officeをバージョン2403以前のビルドに戻すことでも回避できるとしている。


●「8番出口VR」がMeta Questストアに登場 7月12日発売


 MyDearestは6月6日、人気ゲーム「8番出口」のVR版「8番出口VR」を7月12日にMeta Quest向けにリリースすると発表した。価格は690円(税込み、以下同様)だが、先行予約では14%引きの590円で購入可能だ。


 「8番出口」は、日本の地下通路やリミナルスペース、バックルームなどにインスパイアされた、コタケクリエイト氏による個人開発の短編ウォーキングシミュレーターだ。2023年11月にSteamでリリースされ、2024年4月にはNintendo Switch版がリリース。5月31日には続編となる「8番のりば」が発売されている。


 Meta Quest向けには、VRゲームパブリッシャー&スタジオのMyDearestが移植とパブリッシングを担当する。


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