新型コロナ業務で水増し請求容疑＝委託先元社員２人を逮捕―京都府警

　京都市の新型コロナワクチン接種のコールセンター業務を巡り、委託料を水増し請求したとして、京都府警捜査２課などは１１日、詐欺容疑で、「日本トータルテレマーケティング」（東京都渋谷区）元社員の東幹雄（４７）＝大分県別府市、三浦俊介（４２）＝大阪市淀川区＝両容疑者を逮捕した。東容疑者は容疑を否認し、三浦容疑者は容疑を認め「東の指示で行いました」と供述しているという。

　逮捕容疑は共謀して２０２２年１２月〜昨年２月ごろ、京都市から請け負っていたコールセンター業務の２２年９月分の委託料について、勤務実態のない８０人分を水増しするなどした書類を同市に提出し、約２７００万円を詐取した疑い。

　同課によると、２人はコールセンター長とその代理として、勤務記録を取り扱う立場だった。

　同社の第三者委員会の調査では、不正請求の総額は約８億５７００万円に上ると判明。今年１月に市が告訴していた。

　松井孝治市長は「市民の信頼を裏切る悪質な行為で、同社の責任は非常に重く、強い憤りを禁じ得ない」とのコメントを出した。