拠点ごとに異なるサイト運営=名称も複数回変更、摘発逃れか―副業サイト詐欺・警視庁

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2024年06月12日 07:31  時事通信社

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時事通信社

警視庁四谷署に移送される鈴木一樹容疑者=10日、東京都新宿区
 人生相談の報酬を払うと偽り、副業サイトの利用者から現金を詐取したとされる事件で、逮捕された職業不詳の鈴木一樹容疑者(48)らの詐欺グループが、拠点ごとにそれぞれ別の副業サイトを運営していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。

 グループは東京、千葉、埼玉、宮城、福岡各都県に拠点などを置いており、警視庁犯罪収益対策課は、一斉摘発を逃れる目的だったとみて調べる。

 捜査関係者によると、グループは拠点ごとにそれぞれ別の副業サイトを運営。関東の拠点では、サイト名を「サポー」「ピーチリンク」などと複数回変更していた。

 「異性の人生相談に乗るだけで報酬を得られる」などとうたっており、サイトに登録して、相談に乗った女性らに対し、「40万〜50万円のお礼がしたい」と送信していた。女性らが報酬の受取口座を伝えようとすると、サイト運営者を装って、「個人情報の交換には、正規会員の資格と、有料の専用回線が必要」と説明。サイト内で使える通貨「ダイヤ」の購入を求め、現金を振り込ませていた。

 さらに、「1回だけ有効」と伝えてうそのパスワードも送信。入力に失敗した女性らに、さらなるダイヤの購入も迫っていた。

 警視庁は11日までに、メッセージを送る「打ち子」や、詐取金を引き出す「出し子」とみられる20〜50代の男女26人を詐欺容疑などで逮捕した。

 2021年1月〜昨年9月、20〜30代の若い女性を中心とした計約8600人から19億円超をだまし取った疑いがあるとみて指示役の解明などを進めている。 
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