被害者「電子マネーで１０万円」＝送金できず、呼び出しか―女子高生殺害・北海道警

　北海道旭川市で女子高校生（１７）＝留萌市＝が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された無職内田梨瑚容疑者（２１）らに脅された女子生徒が、電子マネーで１０万円を送ると約束させられていたことが１４日、捜査関係者への取材で分かった。内田容疑者らは電子マネーをうまく受け取れず、女子生徒を直接呼び出して車に監禁したとみられる。

　女子生徒がＳＮＳで内田容疑者の写真を無断使用したことでトラブルに発展し、金品を要求されていたといい、道警が殺害に至った詳しい経緯を調べている。

　道警や捜査関係者によると、内田容疑者は写真の無断使用を知り、無職の少年（１６）と共に４月１８日、ＳＮＳの電話機能やダイレクトメッセージ機能を使って女子生徒を恐喝。生徒は電子マネーで１０万円を送ったが、内田容疑者らは受け取れなかったとみられる。

　内田容疑者と無職の女（１９）らは同１８日、留萌市内の道の駅に女子生徒を呼び出し、車内に監禁。翌１９日にかけて、旭川市の「神居大橋」へ移動し、内田容疑者と女が生徒を橋から転落させ、殺害した疑いがある。内田容疑者らと生徒は１８日が初対面だったとされる。

　４月下旬に女子生徒の親族から行方不明届が出され、道警が捜査を進めていた。内田容疑者らは監禁容疑などで逮捕され、今月１２日に同容疑者と１９歳の女が殺人容疑で再逮捕された。道警は２人の認否を明らかにしていない。