【バレー】女子日本の壁184cm荒木彩花がストレート勝ち貢献「責任感を持って戦っていく」

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2024年06月15日 21:27  日刊スポーツ

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日本対セルビア 第2セット、サーブを打つ荒木(撮影・岩下翔太)

<買取大吉 バレーボール・ネーションズリーグ(VNL):日本3−0セルビア>◇女子予選ラウンド第3週◇第11戦◇15日◇福岡・西日本総合展示場



パリ・オリンピック(五輪)出場を決めた日本が、セルビアを3−0のストレートで下した。


試合のなかった前日14日に、世界ランキングにより五輪切符獲得圏内に入ることが確定。パリ行きを決めてから初めての試合で、本番でも相まみえる可能性がある相手に完勝した。これでネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド(R)7位以内に入り、ファイナルR(20日開幕、バンコク)に出場する。16日は予選R最終戦で、21年東京五輪金メダルの米国と対戦する。


  ◇  ◇  ◇


荒木彩花が壁となった。立ち上がり第1セット(S)の4−4。主導権をつかみたい場面で、五輪でも対戦する可能性があるセルビアのスパイクを1枚で阻み、チームを勢いづけた。この得点を含む3連続得点で前に出ると、一気にこのセットを奪取。相手は控え選手主体ではあったが、本番を見据えて価値ある1勝となった。


前日14日。世界ランキングにより、残り2試合の結果にかかわらず五輪出場圏内に入ることが確定した。パリ切符争いは、試合のない日に決着する異例の形となったが、ここまで世界1位トルコやアジアの宿敵中国を破るなど、白星をしっかり積み重ねてきた結果が実を結んだ。


地元福岡出身のミドルブロッカー荒木も、その勝利を支えてきた。福岡大会の初陣となった韓国戦では、184センチの長身を生かし、要所で3本のブロックを決める活躍でストレート勝利に貢献。「この舞台に立てることは当たり前じゃない。責任感を持って戦っていく」と力を込めていた。


昨年のVNLで代表デビューを果たすも、大会中に右足首を負傷。今年1月には左手を骨折し、所属する久光での今季Vリーグ出場は、わずか5セットにとどまった。「代表は厳しいかもしれない…」。気持ちが切れそうになったことは1度や2度ではなかった。それでも「久光や代表のチームメートに助けられて戻ってこられた」と、周囲の支えもあり、日の丸のユニホームに再び袖を通した。


今では、まさかの負傷を「どうマインドを保つのかという部分で成長できる機会になった」とポジティブに変換。真鍋監督の揺らぎない信頼に「やるべきことをやるだけ」と結果で応え続け、パリ切符獲得のワンピースを担った。


16日はVNL予選R最終戦。五輪で対戦する可能性のある米国と対する。パリを見据えながら、若手からベテランまで一枚岩となり、本番前最後の日本での戦いを締めくくる。【勝部晃多】

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