19歳ノーラン・シーゲルがLMP2でル・マン初勝利。予選落ちのインディ500とは対照的に「すべてが完璧」

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2024年06月17日 11:30  AUTOSPORT web

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ユナイテッド・オートスポーツのオリバー・ジャービス/ビジョイ・ガーグ/ノーラン・シーゲル組(22号車オレカ07・ギブソン) 2024年WEC第4戦ル・マン24時間
 フランス、ル・マンのサルト・サーキットで開催されたWEC世界耐久選手権第4戦『ル・マン24時間レース』。2024年のWECとしては今大会のみの実施となるLMP2クラスの戦いは、最終盤まで接戦が繰り広げられ、ユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン(オリバー・ジャービス/ビジョイ・ガーグ/ノーラン・シーゲル組)が18.651秒差のクラス優勝を飾った。

 22号車は、シーゲルがフォードシケインで33号車DKRエンジニアリングと接触してドライブスルーペナルティを受けたため、夕方には一時後退したが、ドライとウエットが繰り返されるコンディションを潜り抜け、ふたたびび戦いに加わることができた。

 午前中には、シーゲルの素晴らしいペースによってふたたび順位を上げ、22時間目にレシャド・デ・ゲルスがドライブする28号車IDECスポーツを追い抜いてトップに立った。

 全日本スーパーフォーミュラ選手権のルーキーテストにもB-Max Racing Teamから出走した経験を持つ19歳のシーゲルは、デビュー戦となった今回のル・マン24時間レースに勝利し、「非常に感謝している」と語った。

 今季はインディNXTを主戦場としている19歳のアメリカ人にとって、ル・マンでの勝利は、デイル・コイン・レーシングから出走した第108回インディアナポリス500マイルレースでの予選落ち、そして一週間前にはロード・アメリカで突然舞い込んだインディカーのレースデビューを果たすという忙しい時期の真っ最中に掴んだ栄光だった。

「僕はふたつの最大のレースに出場し、ひとつは予選落ちとなったが、もうひとつはデビュー戦で優勝することができた」とシーゲルはSportscar365に語った。

「同じ年に、インディ500とル・マン24時間という世界最大のふたつのレースに出場する機会を得られたことは、とても素晴らしいことだ」

「そしてふたつの結果はまったく正反対なものになったので、間違いなく興味深いものになったし、ここで優勝できたことにとても感謝している」

 シーゲルは、アジアン・ル・マン・シリーズやIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でLMP2クラスを戦った経験があるが、ル・マンでの学習曲線はこれまで経験したどのレースよりも急だったと語った。

「このトラックは、私がこれまで経験したこととはまったく異なるコースだった」とル・マンのサルト・サーキットを振り返る。

「このイベントは本当に素晴らしい。これまで経験したこととはまったく異なり、大きな学習曲線があった」

「LMP2はマシンもふくめて僕にとっては馴染みのあるものだが、今回はたくさんの新しいメンバー、新しいライバル、そして初めてのトラックがあった」

 22号車のクルーは、ル・マン24時間でのLMP2クラス制覇経験を持つジャービスの経験に頼るところも大きかったが、ルーキーのシーゲルとガーグは、はるかに経験豊富なライバルが多く集まるLMP2クラスに果敢に挑んだ。

「誰も本当に予想していなかったと思う」とシーゲルは勝利について語った。

「オリー(オリバー・ジャービスの愛称)がとても速いことは分かっていた。車は信じられないほど速かったし、ピットストップはレース中ずっと完璧だったんだ」

「ビジョイ(・ガーグ)と私は初めてここに来たので、大きなチャレンジになったが、彼もすぐにスピードを上げてくれた」

「僕たちはふたりともレースをうまく管理できたと思うし、すべてが完璧に進んだよ。これ以上ないほど素晴らしい日だった」

■LMP2クラス2度目の制覇のジャービス「必死にプッシュした」

 雨天のコンディションに、最終スティントでマシンをゴールラインまで運ぶ任務は、チームのベテランであるジャービスに課せられ、2020年に続いて2度目のクラス優勝を掴んだ。

 ジャービスは今年のレースを「これまででもっとも厳しいレースのひとつ」と表現し、終盤で勝利を確保するために大きなリスクを冒したと語る。

「はっきり言うと、今週はずっと順調だったんだ」とジャービスは語った。

「本当に良いマシンだった。レースに臨むにあたって、本当に良い感触を持っていたんだ。けれども、天候を考えると決勝はまったく未知の世界になった」

「レース中、特定の時間にペースが上がったマシンもあれば、コンディションが変わってしまうマシンもある難しい状況だった。しかし、チームメイトのふたりも素晴らしい仕事をしてくれた」

「そして最後に車に乗り込んで雨を見たとき、とにかく全力で、必死にプッシュしたんだ」

「どれだけリスクを負うかは、まさにギャンブルだった。でも同時に、ラップタイムを無駄にすることはできなかったんだ」

「信じられないほど素晴らしい24時間だったが、おそらくこれまででもっとも厳しいレースのひとつになった」

「チームメイトのふたりもとても努力してくれたし、自分自身3回目の挑戦となったこのチームで勝利を収めることができてよかったよ」
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