普通の女の子は、いかにして「ススキノ首狩り娘」になったのか──惨殺事件の裏側

1

2024年06月18日 16:01  日刊サイゾー

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊サイゾー

今週の注目記事・第1位「ススキノ首狩り娘と精神科医父のSMプレイ」(『週刊文春』6/20日号)

同・第2位「ペットボトルと脳卒中リスク」(『週刊現代』6/22日号)

同・第3位「巨大企業グループの最高幹部会で警告された今年中に不動産バブル崩壊」(『週刊ポスト』6/28・7/5日号)

同・第4位「小池VS蓮舫 2人の爆弾」(『週刊文春』6/20日号)「都庁職員に聞いた『小池百合子』『蓮舫』どっちがマシ?」(『週刊新潮』6/20日号)

同・第5位「本部長が不祥事隠蔽『鹿児島県警』が放つ腐臭」(『週刊新潮』6/20日号)

同・第6位「ミスチルコンサート責任者が裏金2億円でマンション6部屋を買っていた!」(『週刊文春』6/20日号)

同・第7位「日比麻音子アナ ミスター慶應と同棲キャッチ!」(『FLASH』6/25日号)

同・第8位「突如活動中止 神ボディグラドル(25)とバスケBリーグMVP男(32)が3ポイント不倫」(『週刊文春』6/20日号)

同・第9位「死亡事例まで起きていた『保険証廃止』やってはいけない」(『週刊新潮』6/20日号)

同・第10位「寝取られ夫のママ区議不倫告発を無視 維新の身体検査」(『週刊文春』6/20日号)

同・第11位「『三笠宮彬子女王』のベストセラーが問う『悠仁さま』“東大一直線”への不安」(『週刊新潮』6/20日号)

【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 今週は勢ぞろいで、久しぶりに読み応えのある特集がそろった。早速いこう。

 故・三笠宮寛仁さんの長女・彬子さんの著書『赤と青のガウン』(PHP文庫)が売れているという。

 発売から2ヶ月で10万部超というベストセラーで、皇室の人が書いたものとしては異例の売れ行きだと新潮が報じている。

 彼女は学習院大学文学部史学科を卒業後、2004年から英国のオックスフォード大学に留学。大学院まで進み、女性皇族としては初の博士号を取得している才媛である。

 この本は2015年に単行本として刊行されているが、今年4月に彬子さんがテレビに出てから、SNSを通じて「面白すぎる」と評判になり、部数を伸ばしているという。

 だが内容は、皇室女性の優雅な英国留学ではない。

≪赤と青のガウン。それは、私が博士課程を始めたときからいつか着る日を夢みてきたものだ。五年間の留学生活中、何人もの友人が博士課程を無事修了し、オックスフォードを旅立っていく様子を何度も見送ってきた。晴れ晴れとした表情でこのガウンを身にまとい、学位授与式が行われるシェルドニアン・シアターから出てくる友人たちの姿は、誇らしくもあり、またうらやましくもあった。オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青のガウンは、くじけそうになったときにふと頭に浮かび、オックスフォードに来たときの自分に立ち返らせてくれる「目標」だった。≫(「あとがき」より抜粋・Amazonの紹介欄から)

 語学習得に苦労し、厳しい授業についていくのが大変で睡眠時間を削られと、当時の様子をユーモアを交えて綴っているのだ。

 新潮はこの話から、悠仁さんも東大一直線ではなく、帝王学を学べる環境=大学が必須ではないかと結んでいる。

 私も、オックスフォードがいいのではないかと思う。警備が大変だというが、現天皇が皇太子の時に留学していたのだから、できないはずはない。

 東大ばかりが大学ではない。

 お次はまたまたまた日本維新の会所属議員の不祥事発覚だ。

 4児のシングルマザーという触れ込みで当選した松澤愛里江東区議会議員(40)は、文春によれば、会社経営者の男性と結婚し子供をもうけたが、、「十八年頃から、元夫に不倫を疑われるようになり、離婚話が浮上したのです」(維新関係者)というのである。

 まあ、よくある話だが、子どもの親権を巡り法廷闘争になり、今年2月に、東京地裁が「離婚の原因は不倫にある」という判決を出したそうだ。

 問題は、元夫が文春にこう語っていたというのだ。

「不倫は政治家の資質を考える上で大きな問題になる。彼女の出馬を知った時、維新所属の複数の国会議員に不倫について伝えました。しかし維新から私に事実関係の問い合わせは一切ありませんでした」

 当選できる“タマ”なら何でもいい。これが維新の本音なのだろう。まだまだこれからも出てくるだろうな。

 さて、新潮のマイナカード批判が苛烈さを増している。

 先週はマイナカードは偽造が簡単にできてしまうという点を追及していたが、今週は「死亡事例まで起きていた」というからただごとではない。

 全国保険医団体連合会の竹田智雄会長は、自身のクリニック(岐阜県岐阜市)で起きた74歳の高齢女性の「惨事」をこう語っている。

 彼女は6月3日に主人に付き添われてやってきたという。主人によると、その日の午前中に胸が苦しくなり、身悶えするような場面もあったという。

 事務員が「保険証をお持ちですか?」と聞くと、「マイナ保険証です」といい、リーダーにカードを入れ、顔認証による本人確認はスムーズだったが、最後の段階で、「資格情報なし」と表示されてしまったというのである。

 主人は、そんなはずはない、登録してあると何度も試したが、その後も、「後期高齢者の医療保険の資格情報なし」と表示されてしまった。

 事務員が、岐阜県後期高齢者医療広域連合に電話で問い合わせたが、「保険証があるかないかを含めて、調べないとわからない」といわれてしまったそうである。

 しかし主人は、容態も落ち着いているようだし、いったん帰って、明日また来ますと帰っていったという。

 だが事態は急変した。

「翌朝ご主人から、患者さんはその日の未明に容態が悪化し、帰らぬ人となったと連絡があったのです」(竹田会長)

 現行の保険証であればこういう悲劇は起きなかった。

 こんな状況で、今年の12月初めに紙の保険証が廃止されたら、このような悲劇が全国各地で起きる可能性がある。

 そうなれば、河野太郎が辞任したとて、許されるはずはない。

 お次も不倫。バスケットボール男子の元日本代表でBリーグ「川崎ブレイブサンダース」の副キャプテン藤井祐眞(32)とグラビアアイドルの村島未悠(むらしまみゆ)が不倫関係にあることがわかったと文春が報じている。

 文春オンライン(6/12日)から紹介しよう。

――川崎ブレイブサンダースは藤井の不倫について、「選手のプライベートについて所属クラブは答える立場にありません」。村島の所属事務所からは期日までに回答がなかった。

 身長178cmでポイントガードを務める藤井は、2021―22年シーズンにBリーグのMVPを獲得、過去には日本代表に選出された実績もある日本バスケット界を代表するトッププロの一人だ。

「藤井は、バスケの名門・藤枝明誠高校出身。2008年に出場したウインターカップで1試合79得点という個人最多得点記録を樹立、未だにその記録は破られていません。拓殖大学卒業後、現在のチームに入団。キャプテンを務めた経験もあり、昨シーズンはチームの中地区優勝にも貢献した」(スポーツ紙記者)

 アグレッシブなプレイスタイルと甘いマスクで人気を博す。そんな藤井の結婚がわかった際には、多くの女性ファンが悲鳴を上げたという。

「藤井は、5年ほど前に一般女性と結婚。公には発表されていませんが、チームメイトもイベントなどで藤井の奥さんの話をするなど、ファンの間では公然の秘密です。娘さんが2人いて、保育園の送り迎えを藤井がすることも。夫婦仲は円満のようで、今年4月には奥さんが娘さんたちを連れて、ブレイブサンダースの試合の観戦に来ていましたよ」(藤井の知人)

 チームと家庭を支える良きバスケットマンの藤井。だが、彼は人知れず、アンスポーツマンライクな恋に溺れていたようだ。――

ブレイブサンダースの関係者が「実は藤井はグラビアアイドルの村島未悠と不倫関係にあるのです」と明かしている。

――「村島は『E-Girls』のバックダンサーを経て、アイドルグループ『CHERRSEE』に加入。グループ卒業後は、グラビアやSNSを中心に活動しています。抜群のプロポーションは“令和ナンバーワン神ボディ”と称され、様々なグラビア誌の表紙を飾っています。昨年だけでデジタル写真集が14冊出るなど、今一番期待されているグラドルです」(グラビア誌編集者)

 また、村島は、21ー22年シーズンから現在まで、3年連続で藤井が所属する「川崎ブレイブサンダース」のアシスタントMCを務めている――

 そんな2人の「不倫密会現場」に文春が遭遇したのは6月2日の午前のことだったという。

 わずか1週間のうちに3度も村島のマンションを訪れていたという藤井。さて、この不倫騒動、どう発展していくのだろうか。

 お次は不倫ではないようだ。

 TBSのエースアナで『Nスタ』の金曜日のキャスターを務める日比麻音子アナ(30)がミスター慶應と同棲中だと、FLASHが報じている。

 SmartFLASH( 06.10 06:00)から紹介しよう。

――「どんなコンディションで飲酒に臨むのかをいつも大事にしています」

とある雑誌のインタビューでそう“豪語”していたのは、TBSの日比麻音子アナだ。ひと晩でワインボトル1本を空にする、日比アナを酒に誘った男は全員先に潰れるなど、数々の酒豪伝説を持つ彼女だが、5月下旬の夜は、世田谷の中華料理店で同僚の宇内梨沙アナらと飲み会を楽しんでいた。しかし、この日の日比アナは、“バキ酔い”することなく1時間ほどで帰路に就いた──。

「日比アナは、大学時代に『ミス青山』準グランプリに輝き、学生英語弁論大会では優勝するなど、まさに才色兼備。2016年にTBSに入社するとわずか半年で、“花形”の報道番組『Nスタ』のコーナー担当になりました。安定したアナウンス力と勤勉さで、プロデューサー陣からの評価は高く、今年の3月からは同番組の金曜メインキャスターに就任。得意の英語力で、パリ五輪の現地取材も決まっています。宇垣美里アナや吉田明世アナなどのエース格が抜けた今、日比アナはTBSのエースです」(TBS関係者)――

 さて、帰路に就いた日比だったが、その30分後、男性と手を取りあって再び姿を現したそうだ。

――2人は繁華街をウロウロすると、深夜営業中の蕎麦居酒屋に入店し、レモンサワーを注文。どうやら“二次会”のようだ。日比アナはお酒を数杯飲むと、自分の携帯の画面を男性に見せながら頬を赤らめる。身振り手振りを交えて会話に花を咲かせる。1時間ほどでお開きとなったが、2人は同じマンションへと消えていった──。

「男性は日比アナの彼氏です。すでに同棲していると聞いています」(日比アナの友人)

気になるカレの素顔はというと……。

「身長180センチの佐藤健似のイケメンです。慶應義塾大学出身で、『ミスター慶應』にも輝きました。日比アナとは、お互いにコンテスト出場者ということで意気投合したそうです。今は大手広告代理店に勤務し、マーケティングを担当しています。リモートワークが多く、なるべく日比アナと時間を合わせて、一緒に昼食を取っているそうです」(同前)――

 FLASHが2人を直撃する。

――同棲は事実でしょうか?

「今から会社に行くので……すいません」

“同伴出勤中”の2人は驚いた様子を見せるも、笑顔で対応するとその場を去ったという。

 ところで文春はやっぱりミスチル疑惑第二弾をやってきた。

 先週の文春の記事に対して、ミスチルが所属事務所「エンジン」との連名で、「本記事で書かれているような、コンサート収益についての不正行為は一切ございません」と声明を発表した。

 だが、社会部記者は「なぜ今さら裏金作りを否定したのか」と首を傾げる。

「谷口氏らは上場企業『プロルート丸光』(以下、プロ社)の株価を吊り上げるため、粉飾決算や風説の流布に絡んだとして、昨年11月、東京地検特捜部に金融商品取引法違反の罪で起訴されています。谷口氏と松尾氏は東京地検の聴取に全面自供。その過程で、コンサートでの裏金作りについても詳しく供述しています」

また、谷口の知人が続けてこういう。

「2人はその裏金を原資に、プロ社の株価を吊り上げ、株を売却。それぞれ約3億円を手に入れたと見られています」

大金を手にし、一気に羽振りが良くなった様子は、松尾の投資活動からわかるという。2021年から23年にかけて、麻布十番、品川、西新宿など都心にワンルームマンションを

少なくとも6戸購入していたことが登記簿などで判明しているそうだ。

「6戸の合計で少なくとも2億円はくだらない。キャッシュではなくローンを組んでいるのは、現金資産を目減りさせたくないのか、不動産会社か銀行からローンを組むよう頼まれたのでしょう」(都内不動産業者)

 腹心の2人に、金儲けの道具に使われたのではないか、あまりにもミスチルはイノセントすぎたのではないかと文春は書いている。

 これにもミスチル側は再度反論するのだろうか。見物である。

 お次は新潮から。

 鹿児島県警で起きた「爆弾告発」騒動は、この県警の威信を地に墜としかねない。

 発端は5月31日に鹿児島県警の本田尚志・前生活安全部長が国家公務員法違反容疑で県警に逮捕されたことからだった。

 その5日後に、鹿児島簡裁で行われた勾留理由開示手続きで、本田は、

「職務上知り得た情報が書かれた書面を、とある記者に送ったことは間違いない」

 と認めたうえで、その理由を、

「鹿児島県警職員の犯罪行為を野川明輝本部長が隠蔽しようとしたことが、一警察官としてどうしても許せなかった」

「2023年12月中旬、枕崎のトイレで盗撮事件が発生した。容疑者は捜査車両を使っており、枕崎署員だと聞いた。現職警察官の犯行ということで、野川本部長指揮の事件となった。私は捜査指揮簿に迷いなく押印し、野川本部長に指揮伺いをした。しかし本部長は『最後のチャンスをやろう』『泳がせよう』と言って本部長指揮の印鑑を押さなかった」

「不祥事が相次いだ時期だったため、本部長としては新たな不祥事が出ることを恐れたのだと思う。本部長が警察官による不祥事を隠蔽しようとする姿に愕然とし、また、失望した」

 そんな中で、再び現職警官による不祥事が起き、これも本部長指揮事件となったが、明らかにされることはなかったという。

 この身を挺しての告発に対して、野川本部長は、「隠蔽を意図した指示は一切ない」と否定したが、どちらのいい分に理があるかは子供でも分かる。

 新潮は、鹿児島県警は腐臭を放っているとタイトルを付けている。腐臭の出所は野川本部長だけではないようである。

 さて、小池百合子と蓮舫の事実上の一騎打ちとなりそうな都知事選。先週も書いたように、両方ともに脛に傷を持つ。

 現職有利なことはこれまでの数々の都知事選が証明しているが、今回小池が当選すれば3選だから、長すぎるという思いは、私たち東京都民の中に多分にある。

 ひょっとしてひょっとするような予感が……。

 文春を読む限り、どっちもどっちもという感は否めない。優れた政治的な実績があるわけではない。

 ともに、カイロ大学卒業疑惑、二重国籍疑惑を抱えており、清廉潔白とはいえないのも似ている。

 周囲の人間に“?”が付くのが多いのは小池のほうのようだ。Mという最側近で、2度の都知事選で暗躍してきており、「過去には、北朝鮮の脱北者支援がらみで中国公安当局に拘束されるなど異色の経歴で、得体のしれない“謎の人物”と言われてきました」(永田町関係者)

 練馬区の小池の自宅を共同名義で購入し、同居もしていた。Mは秘書の傍ら様々な事業も手掛け、多数の不動産も所有してきたが、2021年に東京地検特捜部が摘発した太陽光発電関連会社との関係が取りざたされ、姿を見なくなったという。

 ところが最近、そのMが暗躍(?)を始めているというのである。所有していたマンションなどを売却しているというのだが、その資金が都知事選に流れる?

 小池は今回の選挙で落ち目の自民党色を薄めたいと考えているようだが、自民党都連会長の萩生田光一は「自民は小池を支援する」とぶち上げた。自民党の勝手連が動くことで、小池にマイナスになることは間違いない。

 だが、蓮舫のほうも、共産党はがっちり協力し動いてくれるが、組合員数125万人超の労働組合組織「連合東京」は小池支持の方針を固めてしまった。

おかしいではないか。働く者の組織が、自民党の推す候補を応援するというのは。

他にもいろいろあるが、新潮が都庁職員たちにインタビューしているのを紹介しよう。

新潮の中である都庁職員はこういっている。

「別に蓮舫さんを好きなわけではありませんが、我々からすれば小池知事の再選は地獄。私と同じように蓮舫さんのほうがまだマシじゃないか、と考えている職員は多いと思います」

 都庁の職員は4万人か? この票が案外結果を左右するかもしれないぞ。

 お次は不動産バブルが弾けるというポストの記事。

 ポストによれば、ある巨大企業グループの最高幹部たちが集まる会で、A410枚ほどのレポートが配られたという。

 そこには、世界の不動産市場が冷え込んでおり、米国の商業用不動産がリーマンショック以来の本格的な下落になっていることや、ドイツのオフィスビル市場も過去最大級の下落に見舞われていること。中国富裕層は日本だけでなく欧米でも不動産投資をしているが、欧米で出した大きな損失を埋めるべく、日本の高額な不動産を手放していく。

 早ければ今年中、遅くとも2026年には日本の不動産バブルは終焉すると書かれていたというのである。

 私はこんな予測には驚かないが、高額なマンションを購入している富裕層には心胆を寒からしめる話ではあろう。

 日本の不動産価格は、2013年に「異次元緩和」が始まってから急上昇してきた。今年2月の不動産価格指数では、2010年時点から比べて約2倍になったという。

 東京23区内のマンションの平均価格は2023年に1億円を突破している。異常というしかない。

 テレビでもよくやっているが、東京五論の選手村を改修したマンション群「晴海フラッグ」だが、3割以上の部屋で住居実態が確認できないという。

 法人が投資目的で購入し、すでにその多数が賃貸や転売に出されているという。ここは20年もしないうちに「ゴーストタウン化」していくのではないか。

 ポストがいうように、金利が上がれば不動産景気は一気にしぼむ。日銀もようやく、長年続けてきた異次元緩和というバカな政策を見直さざるを得なくなってきている。

 あの時の「バブル崩壊」の二の舞が2024年か25年には起きるのだろう。私は同情しないが、人間とはなんと愚かな生き物であることか。

 お次は現代の記事。

 ペットボトルの水を飲み続けると脳卒中のリスクが増すというのだ。これは読まずにはいられない。

 ハーバード大学出身の内科医サウラブ・セティが「もうぺットボトルの水は飲みません」と高らかに宣言した動画がSNSで話題を呼んでいるという。

 現代によると、今年の1月から3月にかけて衝撃的な研究論文が立て続けに発表されたそうだ。

 一つは、「ペットボトル飲料には大量のマイクロプラスチック(以下MP)が含まれている」

 二つ目は、「MPが体内にあると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすい」というものだ。こちらは臨床医学の分野で三本指に入る権威のある雑誌に掲載された。

 済生会熊本病院の橋本洋一郎は、「MPやナノプラスチック(MPよりさらに微細なプラスティック=NP)が体内にあると、脳卒中や心筋梗塞の死亡リスクが約4.5倍にまで跳ね上がるという。ここまで危険性が高いとは、まったくの想定外でした」という。

 ちなみに喫煙の場合、脳梗塞リスクが1.9倍、くも膜下出血は2.9倍というから、それよりも危険度は高いというのである。

 1の論文を発表した著者の一人であるコロンビア大学のベイザン・ヤン准教授は、ペットボトル飲料1ℓあたりに平均24万個のMPとNPが含まれているという。

 ペットボトルが熱や紫外線を浴びると、化学反応を起こしてMPやNPが中身にしみ出していく。加えてキャップを開け閉めするだけでもこすれて破片が混入するというのだ。

 さらに、プラスチックを排除しようと免疫細胞が働くから、負担が大きく、免疫細胞が死滅していくというのだ。

 体内に取り入れないためには、ペットボトルを買う回数を減らしてマイボトルにする。プラスチック容器に入った弁当などは、容器に入れたまま過熱しない。

 カップ麺もお湯を注いで食べない。室内で浮遊しているMPも多いから、PM2.5対策と同じように空気清浄機を使うのも有効だという。

 カップ麺か。コンビニの弁当も好きだしな。困ったな……。

 さて今週の第1位は、文春の「ススキノ首狩り娘」のルポルタージュに捧げたい。

 自分の子どもが殺人、それも殺すだけではなく、その首を切り取って自宅に持ち帰り、飾っていたとしたら……。

 しかもその世にも恐ろしい殺人事件に、自分の夫も加担していたことが分かったら、妻であり母親である女性はどう行動するのだろう。

 小説の世界でもめったに起こりそうもない“ホラー映画”そのもののような奇怪な事件はこうして起きたのだった。

 昨年7月2日、札幌市内のラブホテルの一室で、頭部のない全裸男性の遺体が発見された。被害者は、恵庭市に住む会社員のAさんだったが、ホテル内や周辺の防犯カメラは、大型のスーツケースを引き、現場を1人で立ち去る小柄な同行者の姿を捉えていた。

 捜査当局は被害者と接点のある女に絞り込んで捜査を進めたが、この世にも稀な猟奇事件は、単独犯ではなかった。娘とその両親3人による犯行だったのだ。

 7月24日、北海道警は、職業不詳の田村瑠奈(30)、その父親で精神科医の修(60)の2人を、死体損壊、死体領得、死体遺棄の容疑で逮捕、翌25日、母親の浩子(61)も同じ容疑で逮捕された。

 文春は、6月4日に札幌地裁で開かれた浩子の初公判での冒頭陳述、弁護士、修の祖父など関係者の綿密な取材をもとに、事件がなぜ起きたのかをルポしている。なかなかの力作である。

 娘と夫がAを殺して首を家に持って帰ってきたことを知らなかった浩子は、二階のリビングで起床して、同じ階にある洗面所に向かう。

 見慣れないプラスチックのケースが置かれ、中にゴミ袋のようなものが入っているのが見えた。だが、勝手に触れば瑠奈の機嫌を損ねてしまうため、そのままにしていたという。

 数時間後、三階から降りてきた瑠奈がさらりとこういった。

「おじさんの頭を持って帰ってきた」

 にわかに信じられるものではなかった。その場を取り繕った浩子は、翌日、ススキノで頭部のない遺体が見つかったというニュースを目にする。娘のいったことは本当だったのだろうか?

 胸が締め付けられる恐怖を覚えたが、容器の中身を確認することはできなかった。

 それから3日後。浩子は瑠奈に呼び出され、「見て」といわれる。普段と変わらない自然な口調だったため、彼女は浴室に入る。目に飛び込んできたのは「洗い場に置かれている、皮膚を剥がされて全体が赤くなった人間の頭部だった」(文春)

 この時の心境を浩子は、弁護士にこう語ったという。

「この世の地獄がここにあると思い、深い絶望感に襲われました」

 なぜこのような娘が育ったのだろうか?

 北海道で生まれ、北海道教育大学旭川校を卒業した浩子は、1993年3月、旭川医大卒で精神科医の修と結婚した。翌年2月、産まれたのが瑠奈であった。

 一人娘だった瑠奈は、両親の愛情をたっぷり受けて育った。小さな頃の瑠奈は、友達を自宅に招いて遊ぶ普通の子どもだった。

 だが、小学校の2年生の頃から次第に不登校気味になっていったという。

 両親はそれでも瑠奈の個性を尊重し、家庭教師を付けながら娘を見守ろうとしたそうだ。

 この頃から、何事においても「瑠奈ファースト」という親子関係が形成されていったと、検察側は冒頭陳述で指摘したそうである。

 だが、小学2年生の幼い我が子が不登校気味になっていれば、修のように精神科医でなくても、しばらく見守ってやろうと思うのではないだろうか。

 だが、小学5年の時、瑠奈が同級生に喉元に刃物を突き付ける“事件”が起きる。

 その当事者は、瑠奈の服装を「アニメのキャラみたいだな」といっただけなのに、急に筆箱からカッターナイフを持ち出してきて、馬乗りになられ、「次いったら刺すからな」といわれたという。

 瑠奈の父方の祖父がこう話している。

「瑠奈は小さい時から“病気”があったんです。息子の修が言うには、蜘蛛の一種だと。何かあったら脳の中に蜘蛛が出てきて、悪さをして、その瞬間は、瑠奈も自分で何をやっているか分からないんだって」

 事件から間もなく、修が札幌市厚別区に三階建ての自宅を購入。瑠奈には三階が与えられた。

 だが、状況は好転せず、中学に入学してからは一切登校できなくなっていった。

 その頃から瑠奈は、人体の構造に興味を持ち始め、頭蓋骨の模型などを部屋に展示するようになったという。

 修は精神科医だったのに、瑠奈が中二の頃に精神科医を受診させ、主治医の意見も聞きながらフリースクールに通わせたが、そこも通えず、18歳の頃には完全な引きこもり状態になってしまったそうだ。

 そして自殺未遂を繰り返し、「田村瑠奈は死んだ」と宣言したという。これを検察側は、「瑠奈の死体に五〜六人の人格、魂が入り込んでいると思い込む『ゾンビ妄想』が出始めた」といっているという。

 両親が瑠奈と呼ぶことを許さず、「お嬢さん」で敬語を使わせ、修を「ドライバーさん」、浩子を「彼女」と呼ぶようになった。

 やがて瑠奈には「ジェフ・キラー」なる妄想上の恋人もでき、時折虚空を眺めて「彼との会話を楽しんだ」という。

 そしてやがてホラー映画やSMに興味を持ち始め、ススキノの「怪談バー」へ行きたいというようになった。修の運転でススキノに足を向け、クラブ「キングムー」の閉店イベントにも出かけ、そこで女装趣味のA(当時62)と出会うのだ。

 だがAは、「女装はするけど、好きなのは女の子」だった。Aと瑠奈はラブホへと向かったという。

 そこでトラブルが起きた。Aは短時間に何回も性行為に及んだが、最後は、避妊具を付けるという瑠奈との約束を破ってしまったという。

 別れた後Aの仕打ちに怒り狂っていたそうだが、瑠奈は、Aが謝ったら許してあげる、次にはSMプレイをしたいと両親には話していたようだ。

 だが検察側は、人体に関心があった瑠奈は遺体を解体して弄ぶことを計画し、両親もそれを容認し、協力したとみているという。

 ということは、浩子も当夜の惨劇は予想していたのだろうか。

 瑠奈のSMプレイの練習に、家で修と2人で練習をしていたというのだから、異様な光景だったであろう。

 Aを探し当て、7月2日、ラブホへAと瑠奈が入って行った。

「入室早々、全裸になったAさんを浴室に誘導した瑠奈は、SMプレイを装ってアイマスクで彼の視界を塞ぎ、両手を後ろ手にして手錠をかけた。そしてハンディカメラを用意する。

『お姉さん(Aさん)が一番、反省しなきゃいけないのは、私との約束を破ったことでしょ』

 言葉と同時に、瑠奈の殺意が爆ぜる。刃渡り約八・一センチの折り畳みナイフを、Aさんの背後から右頸部に何度も突き立てた。(中略)その後、瑠奈は用意していたノコギリを使い、約十分でAさんの頭部を切断した」(文春)

 先の祖父がこうもいっている。

「病気のある瑠奈を大切にしていたのは分かる。『修さ、抱え込んだってダメなんだよ』って言ってきたけど、うちの子はこういう症状が出るから、これでいいんだと。ドライバーさんとか呼ばれていたっていうのも、従属しているんじゃなくて、瑠奈に付き合ってあげていたんだろう。殺人まで起こすなんて、二人とも分かっていなかったと思う」

 古来から「子育ては失敗するもの」だといわれてきた。もちろん私の3人の子どもたちも親の考えているようには育たなかった。それでいいのだと思う。

 子どもには子どもの人生があるのだから。だが、人の道を踏み外しそうになったら、命を懸けても、そっちには行かないよう連れ戻す。親にその覚悟さえあれば、後は好きなように生きろ、それでいい。

 だが、精神科医の父親と、やはり学歴のある母親が、なぜ、娘の鬼畜のような行動を止められなかったのか。娘と地獄まで付き合う。そういう覚悟があったのだろうか。

 私が修だったらどうしただろう。そう自分に問いかけながら、このルポを他人ごとではなく読んだ。読後はしばし呆然として虚空を見つめていた。(文中敬称略)

【巻末付録】

 まずは現代から。

「時は止まったままで 本田美奈子の部屋」。SEXYグラビアではないが、伝説のアイドルの部屋が往時を思い出させる。可愛い子だった。

「桑島海空 高気圧ガールの夏、始まる」。くわじまみくと読む。まだあどけなさが残っている。

「斎藤恭代 しっとり汗ばんで」

 お次はポスト。

「ナンノさんが通る 芸能活動40年の南野陽子(56)が大胆露出」。ナンノも56歳か。感慨深い。

「新宿 歌舞伎町フーゾク全史」。私の青春時代はやっぱり歌舞伎町だった。毎晩でかけては女の子に声をかけていたな。だれも見向きもしてくれなかったけど、それだけで幸せだった。

 袋とじ「田野憂 Lカップ、ヘアヌードになる」「あまつまりな これ以上脱げない!」「尊みを感じて桜井―バズる敏感ボディー」

SEXYではないが本田美奈子はなかなかの名企画。いい子は早く逝ってしまうのかな。

    前日のランキングへ

    ニュース設定