香港前場:ハンセン2.0%高で4日ぶり反発、上海総合は0.3%下落

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2024年06月19日 14:01  サーチナ

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 19日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比348.96ポイント(1.95%)高の18264.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が144.39ポイント(2.27%)高の6512.49ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は555億6730万香港ドルとなっている(18日の前場は494億7290万香港ドル)。
 米利下げ期待が投資家心理を上向かせる流れ。5月の米小売売上高が下振れる中、景気を支えるため、米連邦準備理事会(FRB)が9月に前倒しで利下げするとの観測が強まった。昨夜の米債券市場では米10年債利回りが低下。金融政策で米国に追随する香港でも、域内金利が低下すると期待されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が6.1%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)と太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)がそろって4.1%高と上げが目立った。レノボについては、インターネット通販セール「618」の好調も好感されている。
 セクター別では、石油関連が高い。業界大手3社の中国海洋石油(883/HK)が3.7%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.3%、中国石油化工(386/HK)が2.8%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が4.0%ずつ上昇した。原油高が手がかり。昨夜のWTI原油先物は1.5%高と続伸し、一時、4月末以来の高値を回復した。原油需要の持ち直し、中東地域の地政学リスクなどが意識されている。
 非鉄・産金セクターもしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.2%高、江西銅業(358/HK)が3.7%高、中国アルミ(2600/HK)が3.4%高、招金鉱業(1818/HK)が4.6%高、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.4%高で引けた。昨夜の金先物が反発したほか、19日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅など主要産品が高く推移。関連銘柄として注目された。
 中国の銀行セクターも物色される。招商銀行(3968/HK)が3.9%高、交通銀行(3328/HK)が3.7%高、中国建設銀行(939/HK)が3.0%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.5%高で前場取引を終えた。
 半面、スマートフォン部材・組立の銘柄群はさえない。高偉電子(1415/HK)が3.7%、舜宇光学科技(2382/HK)が2.8%、富智康集団(2038/HK)が3.2%ずつ下落した。そのほか、半導体株も売られている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%安の3020.03ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、不動産株、医薬株、インフラ関連株、運輸株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。銀行・保険株、素材株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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