現役の一関市職員も逮捕＝入札情報漏えい容疑―岩手県警

　岩手県一関市の建設部職員が、複数業者に工事の入札情報を漏らしたとして、岩手県警は１９日、官製談合防止法違反などの疑いで、同部都市整備課課長補佐、金今進容疑者（６０）＝同市川崎町＝を逮捕した。公契約関係競売等妨害容疑で、水道工事会社元役員、千葉敏郎容疑者（６８）ら業者３人も逮捕した。４人の認否は明らかにしていない。

　同市では、別の水道工事の入札情報を漏らした見返りに、千葉容疑者から飲食接待を受けたとして、元公営企業上下水道部次長、那須野長己容疑者（５９）が５月に逮捕されており、捜査の過程で今回の容疑が浮上した。佐藤善仁市長は同日、「元職員に続き、現職の職員が逮捕され大変驚いている。捜査には全面的に協力する」とのコメントを出した。

　金今容疑者の逮捕容疑は建設部参事だった２０２２年７月〜２３年６月、市発注の空調設備更新工事など３件の入札情報を業者側に漏らし、落札などをさせた疑い。

　市によると、金今容疑者は１９９６年４月に採用。長年、建築確認の業務に携わっていた。

　盛岡地検は１９日、加重収賄などの罪で那須野、千葉両容疑者を起訴した。