「OPPO Reno11 A」速攻レビュー 4万円台の高コスパ、カメラの進化と急速充電対応がうれしい

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2024年06月20日 11:51  ITmedia Mobile

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OPPOの日本向け新型スマートフォン「OPPO Reno11 A」

 オウガ・ジャパンが6月20日、OPPOの新しいミッドレンジスマートフォン「OPPO Reno11 A」を発表。SIMフリーモデルの他、楽天モバイルとY!mobileから6月27日に発売される。SIMフリーモデルの価格は4万8800円(税込み)だ。


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 Reno11 Aは、OPPOの手頃な価格かつ高機能で日本向けにおサイフケータイなどの機能を搭載したReno Aシリーズの最新モデルとなる。新たに6400万画素カメラやプロセッサにDimensity 7050を搭載し性能を強化した他、最短48分の急速充電対応や本体サイズをほぼ変えずに大画面6.7型 有機ELディスプレイを搭載。価格を抑えつつも、前モデルOPPO Reno9 Aと比べて大きく性能を向上させた。


 OPPO独自の生成AIによる「AI消しゴム(7月提供予定)」や「AIクリッピング」といった画像編集機能も搭載。スマホではハイエンド機種に限った提供が多い中、ミッドレンジかつ無料で活用できるのは他モデルにない強みだ。


 この、ミッドレンジに求められる快適な使用感と手頃な価格を絶妙なバランスで実現したOPPO Reno11 Aについて、一足先に触ることができた。概要と使用感を紹介していこう。


●持ち心地の改善と大型ディスプレイを両立


 価格と機能が魅力のReno11 Aだが、設計の工夫により持ち心地や画面の見やすさについても大きく進化した。画面のフチを薄くすることで、横幅を75mmに抑えつつもミッドレンジでは大型の6.7型フルHD+(1080×2412ピクセル)、リフレッシュレート120Hzの有機ELディスプレイを搭載。日中屋外での見やすさも良好だ。


 ミッドレンジはライバルが多いが、5万円以下で6.7型の大型ディスプレイを搭載した軽量モデルは少ない。特に動画視聴やSNSの利用が多い人にとっては魅力的なモデルといえる。スピーカーはモノラルだが、音量が大きくクリアで聞き取りやすかった。


 実際の持ち心地だが、薄さ7.6mm、重量177gと薄型軽量化を実現。見た目で横幅75mmが少し大きいと感じても、実際に持ってみると握りやすく長時間持っていても疲れにくい。持ち心地がよく大画面という理想のデザインを実現している。


 この他、IPX5の防水とIP6Xの防塵(じん)やおサイフケータイに対応。マイナンバーカードのスマホ用電子証明書も利用できる。生体認証はディスプレイ下部の指紋認証と顔認証を併用できる。


 カラーは「ダークグリーン」と「コーラルパープル」の2種類。グリーンは柔らかい光沢のOOPO Glow仕上げ、パープルはテクスチャーの入った光沢仕上げだ。


●6400万画素カメラ搭載で、夜景も2倍ズームも高画質に


 大きく進化したのが、広角6400万画素を含むカメラ機能だ。背面には超広角800万画素とマクロ200万画素を搭載。インカメラは3200万画素だ。


 今回の6400万画素カメラは単に画素数が上がっただけでなく、やや鮮やかで解像感の高いハイエンドスマホかのような写真を撮れるようになった。高画素を生かして、料理撮影に便利な2倍ズームもキレイに撮れる。


 夜景撮影時の感度もアップしており、夜景モードを呼び出さなくてもオートで気軽に撮影できる。また、夜景モード撮影時も数秒間カメラを固定することなく明るい夜景を撮れる。これら6400万画素カメラの進化点だけでもかなりの人は満足できるだろう。


 超広角800万画素とマクロ200万画素の画質は、高画質な広角カメラと比べるとやや見劣りする。とはいえ、撮影シーンによっては便利だ。


 動画撮影は4K 30fpsに対応した。別途三脚やジンバルがあれば高繊細な映像を撮れる。手持ち撮影なら手ブレ補正を利用できる1080p 60fpsなどを利用できるのでうまく使い分けよう。


●生成AIを用いた画像編集に対応


 独自の生成AIを用いた編集機能を搭載。7月にソフトウェアアップデート提供予定の「AI消しゴム」は、写真の背景に映り込んだ被写体を自然に削除する機能だ。利用にはネットワーク接続が必要になる。


 既に利用できる「AIクリッピング」は、写真の中の被写体だけを長押しで切り抜く機能だ。「モザイク」はSNSなどのスクリーンショットで、アイコンやアカウント名などに対して自動的にモザイクを入れられる。いずれもSNSへ画像をアップするさいに便利に使えそうだ。


●ミドルクラスで最短46分の急速充電に対応 バッテリー持ちは良好


 Reno11 A では、バッテリー残量のない状態から100%まで最短48分で充電できる急速充電に対応した。非常に便利な機能だが、対応モデルはハイエンドが多くミッドレンジで対応している製品は少ない。朝に充電のし忘れに気づいてもすぐリカバリーでき、外出先での充電も短時間ですむ。


 仕様をより詳しく説明すると、Reno11 Aは5000mAhの大容量バッテリーを搭載しているが、別売りの「SuperVOOC」67Wに対応した充電器を使うと約48分でフル充電できる。


 広く流通しているUSB PD対応充電器の場合は、最大55W(PPS)に対応している。実際に出力100W対応のUSB PD充電器(Anker 737 Charger)で1%から充電したところ、59分でフル充電できた。OPPOのSuperVOOC対応充電器を入手しづらい場合は高出力なUSB PD対応充電器を購入するのも手だ。


 利用時のバッテリー持ちもよく、スリープ時のバッテリー消費も少ない。1日12時間ほど持ち歩いて利用してもバッテリー残量は30%程度しか消費しなかった。より負荷の高いアプリを利用し続ける場合は別だが、1日の利用中に充電を気にするシーンはほぼないだろう。就寝中などの生活パターンをもとに過充電を防ぐ「スマート充電」機能も搭載。この機能を有効にすると、4年後も80%の最大容量を維持できるとしている。


●プロセッサを「Dimensity 7050」に刷新 アプリの動作は快適だ


 ミッドレンジの使い勝手に大きく影響するのが、プロセッサの処理性能だ。Reno11 Aは近年高い評価を得ているMediaTek製のミッドレンジ向けチップ「Dimensity 7050」を搭載した。


 Antutu BenchmarkとGeekBenchのベンチマークを実施したところ、ライバルモデルが搭載するQualcomm製「Snapdragon 6 Gen1」と同レベルの性能を確認できた。普段の使い勝手で大きい差は出ないものの、ライバルモデルの価格が全体的に上がっていることを考えるとReno11 Aのコストパフォーマンスのよさが際立つ。


 メインメモリは8GBだが、仮想メモリ機能を使うと最大16GBまで拡張できる。将来的にスマホ全体の性能向上に伴って各アプリの動作条件が厳しくなっても、ある程度は使い続けられる。


 実際の使い勝手だが、近年のミッドレンジ向けチップは性能向上が著しくアプリの動作はもちろん、アプリのインストールや多くのゲームも適切な設定にすれば快適に動かせた。


 ストレージ容量は128GBだが、microSDを増設できる。写真や動画を多く保存するなら利用するといいだろう。


 なお、Reno11 Aは最近では珍しくなったデュアルnanoSIMスロットを搭載したモデルだ。片方のスロットはmicroSDとの排他利用になっている。eSIMにも対応しているので両方のnanoSIMスロットを使うケースは少ないだろうが、どうしてもデュアルnanoSIMが必要な人にとってはありがたい。


●4万円台ながら高品質なカメラ、処理性能、急速充電が魅力のモデル


 OPPO Reno11 Aは他社ミッドレンジの価格帯が6万円前後に移行する中、4万8800円というお手頃価格を維持しつつも大画面ディスプレイや6400万画素カメラ、処理性能の向上と生成AI、急速充電対応と利用者にとって便利な機能を詰め込んだモデルだ。手ごろなスマホを短期間使うにせよ長く使うにせよ、高コスパを実感しやすいモデルに仕上がっている。


 お手頃なミッドレンジはここ2〜3年で競争が激しくなり、機能や性能が大きく向上している。Reno11 Aも上述の通り、5万円以下のモデルながらハイエンドモデル向けの機能も取り込み使い勝手がいい。新たにスマホを購入する人はもちろん、数年前のミッドレンジモデルを購入した人の乗り換え先としてもおすすめしたい。


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