ドンキの「ド風量」シリーズが登場 累計2億円以上も売れた“ひんやりグッズ”、今年はどうなった?

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2024年06月21日 06:11  ITmedia ビジネスオンライン

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ドンキ、「猛暑フッ飛ぶ ド風量シリーズ」を発売

 ドン・キホーテは、大風量が特徴の夏物家電「猛暑フッ飛ぶ ド風量シリーズ」を発売した。昨年も2億円を売り上げるなど好調だったが、今年は6種7商品にラインアップを拡充し、さらなる売り上げ拡大を見込む。商品開発を担当したPB商品開発部の今井潤さんは「天候にも左右されるが、前年比2倍の売り上げを目指したい」と、期待を寄せている。


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 本シリーズは、商品名のとおり「風の強さ」にこだわっている。昨年、風量が強めの商品を単体アイテムで販売したところ、予想を超える売れ行きがあり、今回から正式にシリーズ化した。リニューアルを含む計6種7商品を用意し、さまざまなシーンに合わせて選べるラインアップとした。


 昨年、想定以上の反響があったことについて、今井さんは「夏物家電市場は、似た商品が多いため何を選べばいいか分からないという声が多かった。とにかく『風が強い』という、分かりやすい表現が響いたのではないか」と分析する。


 サーキュレーターは、リニューアルした「AC ターボサーキュレーター」(7678円)と、新発売の「DC ターボサーキュレーター」(9878円)の2商品を用意する。昨年モデルから羽の直径を2センチ長くしたほか、対応畳数も最高44畳(3LDK程度)をカバーできる仕様とした。「44畳まで対応可能としたことで、安心感や風量の強さをより感じられる設計にした」(今井さん)


 DC ターボサーキュレーターは上位モデルだ。細かな風量調整(AC4段階、DC12段階)が可能で、静音性も高く省エネタイプとなっている。


 「冷却プレートハンディファン」(4378円)は、昨年好評だった直接肌に当てられる冷却プレートに加えて、「ドンキ史上最高クラス」という100段階の風量調整機能を装備したほか、台座を付けることでデスクでも使用できる設計とした。プレートは「ペルチェ」(冷却と加熱を制御する電子部品)という方式を採用しており、スイッチを入れると冷たくなる。


 風量については「10から20で十分涼しさを感じられる」というが、あえて100段階まで設定を広げた。このことについて、今井さんは「学生や若い世代に飲み会などで使われるシーンを想定した」と語る。


●昨年人気だった商品もリニューアル


 「リビング扇風機」(7678円)は、今回からシリーズに加わった。消費電力が少なく、運転音が静かなDCモーターを搭載したモデルで、風量を5段階に調整できるのが特徴だ。


 同社によると「日本用に生産されるリビング扇風機はリミッターを付けているものが多く、風の強さに制限がある」という。そこで、今回の「リビング扇風機」は安全面を担保したうえでリミッターを外し、最大限強い風を出せる設計とした。


 「冷風扇」(1万2980円)は、「エアコンの風が苦手な人向け」に開発した。本体に水を入れるタンクがあり、 そこに保冷剤を入れフィルターに吸わせ、フィルターに風を当てることで涼しい風が出るという仕組みだ。昨年モデルと比べて風量を152%、風速を125%それぞれアップさせ、部屋の隅々に冷風を届けることを可能とした。


 「羽なし DC ジェットタワーファン」(1万2980円)は、昨年も好評ですぐに完売した。風量を130%アップさせたほか、デザイン性も改善。DCモーターを搭載し、風量調節は12段階まで可能とした。


 タワーファンと扇風機の違いは、「扇風機は羽の部分から風を受けるが、タワーファンは風が出る範囲が縦に長い。そのため、広範囲にわたって強い風を受けられる利点がある」(今井さん)という。


●前年比2倍の売り上げを目指す


 7色に光る「ダブルブレードハンディファン」(2178円)は、昨年も販売し好調だった。例年は気温が上がる5月半ばから発売しているが、今年は前年比2倍ほどの販売数量を見込んで、3月下旬から扱っている。まだ肌寒さが残る時期からの発売となったが、計画比の1.5倍程度(6月中旬現在)と好調な売れ行きを見せている。


 今回から羽を2層とし逆回転させることで、約1.5倍の風量を実現したほか、LEDライトで7色(虹色)に光る仕様とした。夏祭りやフェス、花火大会など、イベント時での利用シーンも想定している。


 ドン・キホーテでは、夏物家電は例年梅雨明けに売り上げのピークを迎える。今回から「猛暑吹っ飛ぶ ド風量」というキャッチコピーでシリーズの販売を強化し、前年比2倍の売り上げを目指す。猛暑が続く中、ドンキの「ド風量シリーズ」はどこまで売れるのか。


(カワブチカズキ)


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