JR東海の株主総会の会場に向かう株主ら=21日午前、名古屋市 JR東海は21日、名古屋市で定時株主総会を開いた。リニア中央新幹線に関する株主の質問に対し、リニア担当の宇野護副社長(同日付で副会長執行役員)は「(静岡工区の)着手の見込みが立たず、現時点で新たな開業時期を見通すことはできない」と述べた。目標としてきた品川―名古屋間の2027年開業は「実現できない状況になっている」と説明した。
静岡工区では、静岡県がトンネル工事による大井川の水量減少や自然環境への悪影響に懸念を示し、着工を認めてこなかった。5月に就任した鈴木康友知事の対応が注目されている。