「ナージー」ナイキと契約終了でスニーカーの展開拡大 プーマからサロモンまで

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2024年06月24日 15:41  Fashionsnap.com

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 ジュングループが展開する「ナージー(NERGY)」が、シティウェアの拡充にシフトしている。2015年のブランドデビュー時は「ナイキ(NIKE)」との協業でアスレジャーを提案していたが、ナイキとの契約満了に伴い、2024年春夏シーズン以降は他ブランドのシューズの取り扱いも開始し、タウンユースで着られるデイリーウェアを強化している。

 ナージーのPR担当者によると、デビュー時から継続してきたフィットネスウェアは買い替え需要が少なく、購買に結びつきにくい点が課題だったという。2023年春夏シーズンからはユニセックスの展開を開始するなど、商材の拡充を図ったが、女性をメインターゲットにした店作りとブランディングイメージから男性客の取り込みに苦戦。2024年春夏に向けてチームを一新し、消費者目線の新鮮な視点を取り入れ、女性が楽しめるシティウェアの構成比を高めることで間口の拡大を狙ったという。
 シティウェアではこれまでのフィットネスウェアの開発で培ってきた知見を活かし、機能性を備えた生地を強みに展開。2024年秋冬の新作は「Our Wellness」をテーマに、オリジナルファブリックを用いたウォッシャブルニットのリブニットプルオーバー(1万3200円)やジップアップリブニット(1万5400円)、リブニットスカート(1万3200円)、カシミヤとシルクを配合した素材を使ったレイヤードトップス(1万3200円)などをラインナップ。ストレッチ性を備え、シアバターを取り入れた肌にもやさしい独自開発のデニムはアイコン的なシリーズの一つと位置付け、プルオーバー(1万6500円)やワイドパンツ(1万7600円)、ストレートパンツ(1万7600円)を展開する。また、人気のエアリージャージーシリーズからは、プルオーバー(1万1000円)やイージーラップスカート(1万1000円)、イージータックパンツ(1万2100円/いずれも税込)を揃える。コレクションは8月下旬から順次販売する。

 このほか、「アニエスベー(agnès b.)」や「エル(ELLE)」とのコラボレーションを発売。アニエスベーとのコラボ(7月26日発売)は、シグネチャーマークである「b」とハートや星のモチーフをちりばめたデザインが特徴で、アニエスべー側がフィットネスに強みを持つナージーの特性を活かしたいという考えから、ジムへの行き帰りのシーンにも使える「アスラウンジ」スタイルのコレクションに仕上げた。エルとのコラボ(8月23日発売)は、シンプルなロゴとスタイリッシュな世界観のフォトプリント3種を、TシャツとロングスリーブTシャツの2型で展開する。

 刷新後のシティウェアの構成比は6〜7割ほどで、今後さらにシティウェアの構成比率を高めていく考え。既存の顧客に向けてフィットネスウェアも引き続き展開し、レギンスにカーゴ型を採用するなどタウンユースにも着られる新しい提案も取り入れた。

 シティウェアの強化にあわせて、シューズのバリエーションも拡大。今春夏シーズンから「オン(on)」や「ホカ(HOKA)」「プーマ(PUMA)」「リーボック(Reebok)」の取り扱いを開始しており、次の秋冬シーズンには「サロモン(SALOMON)」を販売する予定だ。なお、ナイキのレディ・トゥ・ウェアは引き続き取り扱う。
 ナージーの担当者は、「肌にやさしい上質な素材と機能性に、センシュアルスポーティーなデザインを掛け合わせた、新しいウェルネスブランドに進化していきたい」とコメント。既存の顧客層は40〜60代がメインとなっているが、シティウェアという枠を広げることで30代女性の獲得を目指す。ナージーが展開する女性専用の施設「NERGY ACTIVE STUDIO」も、これまで武道にフォーカスしたプランを提供してきたが、今現在見直している段階。ピラティスやヨガ、瞑想といった新プランを検討しているという。
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