DX導入の目的、2位「コスト削減」、1位は?

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2024年06月24日 17:41  ITmedia ビジネスオンライン

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DX導入の目的、2位「コスト削減」、1位は?

 コンサルティングサービスを提供するAKKODiSコンサルティング(東京都港区)は、従業員300人以上の企業に勤める経営層と課長クラスのビジネスパーソンを対象に、「自社内のDXへの取り組み状況や課題」について調査した。DXの取り組み状況について、「実行段階」と答えた割合は全体の68%、「計画段階」が12%と、すでにDXの取り組みを実行している企業は合わせて8割を占めることが分かった。


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●DX導入の目的は?


 DX導入の目的で最多だったのは「業務効率化/省人化」、次いで「コスト削減」「売上拡大」「基幹システムの刷新、再構築」だった。DX導入の目的を経営陣と課長クラス、実行段階と計画段階で比較しても、同じような割合となった。


 また、「DX導入の目的」で優先順位を1位と回答した項目を分析すると、「業務効率化/省人化」が約6割と最も多く、次いで「売上拡大」が約4割だった。一方、回答数が2位だった「コスト削減」を1位に選んでいる企業は15%にとどまった。


●DXを導入する上で不足している人材は?


 DXを導入する上で不足している人材を聞いた。1位は「DXの企画・推進・普及ができる人材(プロデューサー)」で、経営層は64.9%、課長クラスでは48.9%が回答。2位は「プロジェクトマネージャー」(経営層30.3%、課長クラス24.8%)、3位は経営層からは「ビジネス/サービスデザイナー」(23.2%)、課長クラスは「エンジニア/プログラマー(社内SE)」(24.6%)だった。  


 特に経営陣はプロデューサー人材に対し、より強い不足感があることが分かった。また、「プロジェクトマネージャー」「ビジネス/サービスデザイナー」なども割合が高く、技術的実行力が求められていることがうかがえた。


●DX導入における課題は何か


 DX導入における課題は「費用対効果が不明確」(経営層37.4%、課長クラス28.3%)と「コストの高さ」(同37.8%、29.2%)の割合が高く、DX導入によって得られる効果が明確ではないと感じているようだ。いずれも意思決定に影響を及ぼす可能性が高いことから、経営層の方がやや強く感じている課題でもあった。


 また「推進方法が不明確」「データ整備の負担」「エンジニア、プランナーがいない」なども比較的高い割合となり、具体的な課題に直面している企業が多いようだ。


 AKKODiSコンサルティングは「経営層は課長クラスよりもDXの費用対効果や導入コストに対する懸念を強く持っていることが明らかになった。これは、経営層がDX導入に伴う投資リスクや効果をより深く考慮しているためと考えられる。一方、課長クラスは実務的な側面から見た課題、例えば推進方法やデータ整備の負担をより強く感じているようだ」とコメントした。


 今回の調査は、従業員300人以上の企業に勤める課長クラス、経営層を対象に、インターネットで行った。期間は3月13〜15日、有効回答数は1060人。


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