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結婚適齢期といえる年齢のとき、知り合った5歳上の男性が山崎マコトでした。高学歴で同じ年齢の人たちと比べて収入も多め、仕事は忙しいですが、休みの日は趣味などを楽しんでいて、結婚相手としては申し分ない相手に思えました。
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専業主婦になり家族を支える選択をしました。たぶんきっと、理想の家族像を手に入れられたと思っていました。しかし、結婚から10年経つ頃には仕事が忙しく私を全然見てくれない夫に嫌気がさしていました。
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そして育児が落ち着いてきたころ、私はようやく自由になれました。そう、専業主婦を卒業し、仕事を始めたのです。
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職場で出会った「中川タツヤ」に心を奪われました。浮かれていた私にはその気持ちがいけないことだなんて思いもよりません。
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結婚以来、久しぶりの勤務。子どもの送迎や、登校・登園準備は目が回るほど忙しく大変でした。契約社員で時短勤務とはいえ、仕事もわからないことだらけで、日に日に気持ちが弱っていきました。タツヤは私が落ち込んでいるのに気付いたのかよく声を掛けてきてくれました。
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完璧に恋におちたのはその瞬間でした。結婚し出産して10数年、育児と家事しかしてこなかった私にとって、久々の社会は何もかもがキラキラしていました。
およそ10年のブランクはあったものの、選んだ職場は大当たり。周囲のだれもが優しくて、慣れない私を悪くいう人もいません。
その中で、ひときわ優しく接してくれたのがタツヤでした。笑顔が素敵で、日に日に惹かれていくのが分かりました。私とタツヤはそこから不倫の恋の沼にどんどんハマっていくのです。
【第2話】へ続く。
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