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経営者の経験不足による「事業上の失敗」や、異業種進出の失敗による「事業外の失敗」など、放漫経営による倒産が急増している。東京商工リサーチが調査結果を発表し、2024年1〜5月の倒産件数は累計190件と、過去10年間で最多を更新したことが分かった。
過去10年で1〜5月に放漫経営を主因として起こった倒産件数は、2016年の188件が最多だった。好調な業績を背景に無計画で事業拡大を進めたり、余剰資金を投資で増やそうとして失敗したりで倒産が起こりがちなことから「放漫経営の倒産は好況期に増える」が定説とされていたが、コロナ禍で状況が一変した。
2021年同期は107件まで急減したものの、ゼロゼロ融資などの支援による影響が大きく、支援縮小とともに放漫経営が顕在化。2024年同期は過去最多の190件に達した。
東京商工リサーチは放漫経営による倒産の今後について「2023年の新設法人は過去最多の15万3405社に増加しており、経営者の個人保証に依存しない融資が起業マインドを底上げしている一方、モラルハザードも起きているようだ」とコメントした。
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