前回からの続き。オレはスバル。会社の同僚だったレイと結婚して、娘のカンナも最近生まれた。レイは付き合っていたときから優柔不断な女で、オレがいないと何も決めることができない。「こいつはオレがいないとダメかもしれない」と心配になって結婚した。しかし結婚生活が進むと、「妊婦なんだからもっと気遣え」「子どもの世話をしろ」とうるさい。育児は母親の仕事なのに、レイは何を勘違いしているんだろうか。出来の悪い妻を持つと本当に疲れる。
外で休憩がてら昼食をとっていると、母さんから電話がきた。
母さんは「そろそろカンナちゃんに会いにいきたいの。レイさんのご様子は?」と、聞いてきた。そんな母さんに「離婚するかも」と、打ち明けることにした。
母さんはひどく驚き、「何!?どうして?」と状況が全く飲み込めない様子だった。母さんは学歴はないが、レイよりは素養がある。きっと言いたいことは伝わるはずだ。
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レイの悪口を言い始めたら止まらなくなってしまった。
レイは自分に甘いうえに、最近ではオレへの当てつけのように毎日泣いている。正直なところ、そんな姿を見るのももううんざりだ。
離婚届を用意しておけば、怠ける気持ちもなくなるだろうと思っていた。
もちろん本当に離婚するつもりはない。母さんから電話がきたときも、同じ母親としてレイにガツンと言ってもらうつもりで「離婚」の言葉を口にした。しかし母さんは激怒。一体何が母さんの逆鱗に触れたんだろう……オレにはよくわからない。
【第5話】へ続く。
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