40代以上の男性、“バツありのほうがモテる説”を検証。「初婚者には会いたくない」という婚活女性も存在

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2024年06月29日 16:20  日刊SPA!

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 こんにちは。結婚相談所「マリーミー」で代表を務める植草美幸です。設立15年、累計約1000組のカップルを成婚に導いてきました。
 今年2月に放映された、『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)での特集をご覧になられた方もいらっしゃるでしょうか。番組の内容は、当社の婚活中の会員の方々に密着したもので、大変な反響をいただきました。

 本連載では、特に男性向けの恋愛や婚活のノウハウを、婚活最前線の現場からご紹介いたします。もしあなたがモテたいと思うなら、結婚したいのならば。実績に裏打ちされた自信がありますから、覚悟してついてきてくださいね。

◆バツイチがモテるって本当?

「結婚したらモテるようになった」「既婚者の方がモテている」、なんなら「バツイチもモテる」……。

 まことしやかに囁かれるこれらの言説を、どこまでもっともらしいと思われるでしょうか。さまざまな方の恋愛や結婚のお話を、長年にわたって聞いてきた私に言わせると、どれもが真実です。

 さて、今回は「再婚」がテーマ。ただし前段の通り、結婚生活の経験者の方がモテるので、実は“あるある”な失態さえ避ければ、再婚の成功率は高いといえます。

 したがって、バツありなのにモテないと感じている方はもちろんのこと、「バツがない」あなたにこそ、読んでいただきたく思っています。

◆晩婚化はウソ!? 初婚は男女ともに“27歳”が最多

「絶対に初婚男性がいい」と希望する初婚女性は、本人が20代であるか、「親の意向」による希望かの場合がほとんどです。

 20代の方で、よほど特殊な条件でもないならば、初婚男性に絞ったままでも結構です。ただし、30代以上の方であればその限りではありません。

 というのも、2022年の人口動態調査の統計上、結婚相手の年齢差でもっとも多いのは、「同い年」。次いで「夫が1歳上」「妻が1歳上」と、実は同世代で結婚する人が多数派です。

 しかも、平均初婚年齢は男性31.1歳で、女性は29.7歳。さらに最頻値となると実は男女ともに27歳とより若いのです。

 晩婚化のイメージを後押ししているのは、総婚姻数のうち4分の1をも占める「再婚者」*1と、結婚願望のない「非婚者」の影響といえるでしょう。

◆ライバルは独身未婚者ではなく、バツあり男性

 そのため30代以上の会員の方には、その他の理想を優先するためにも、「バツあり」の人も視野に入れるよう、アドバイスすることが多々あります。

 実際に、当初は「自分も初婚だから絶対バツなしで!」と言っている方へ、「一度お試しで」と再婚希望者の方と会ってもらうと、「初婚者」の条件を取り下げる方ばかり。

 特にミドサー以上の女性だと、むしろ「初婚者には会いたくない! バツあり希望」とまで考えが変わる方も少なくありません。

 ですから、「戸籍がまっさらな30代男性」の真のライバルは、同じ属性の男性ではなく、婚姻歴のある男性とさえ言えるのかもしれません。

◆バツあり男性がモテるのは、“リアリスト”だから

 バツあり男性がモテるのは、年収面や容姿などの条件が良い場合が多いこともひとつですが、一番の理由は“経験値”の高さです。

 モテない未婚者は概して、「女性や生活に対する解像度が低い」ゆえに、モテません。ところが結婚生活の経験者のほとんどは、女性に変な幻想を抱いてもいなければ、“生活する”ことの困難さを知っています。

 とくに40代以上の男性では、この培われてきた人間力が女性に刺さるのか、モテる人の割合はあきらかにバツあり男性に偏っているのです。

 もちろん例外もあります。どんなに素敵な方であっても、シングルファザーとして子育てを頑張られている状況などだと、なかなかライフプランを合致させられる相手は見つからないかもしれません。

 あるいは、離婚・不貞慰謝料が莫大であるといった方は、はなから人格面に不信感を持たれてもしまうでしょう。

◆モテないバツあり男性が持っている2大“負の遺産”

 しかし、そうした例外に当てはまるわけでもなく、再婚願望があるのに全然モテないという男性も、なかにはいらっしゃいます。

 そうした方たちが陥っているパターンは、大別して2通り。「前回の結婚生活の総括ができていない」か、「上から目線」のどちらかないし、両方です。順に解説していきましょう。

◆前回の結婚生活の総括ができていない

 離婚歴がある人の場合、結婚相談所での出会いではもちろん、真剣な交際の前には、お相手から「なぜ離婚したの? どんな人だったの?」と多かれ少なかれ必ず聞かれます。

 けれど、この質問は半ば引っかけ問題のようなもの。答え方ひとつで、即相手から幻滅されてしまう恐れも孕んでいます。

 この質問の趣旨は、前回の結婚生活を経ての反省や改善点の把握があるか、慰謝料や養育費は支払っているのかといった、離婚の精算が完了しているかを問うものです。

 したがって、「前妻はひどい人でさぁ」といった恨みつらみをくどくど吐き出したり、反対に「前妻とは◯◯へ旅行に行ったことがあって」などと思い出話をしてしまうのは、いずれもNG発言となります。

 以前の結婚生活についてはあくまで手短に、過不足なく的確に話すだけで十分です。

 グイグイ聞かれたとしても自分の気持ちは話さず、「子供との面会は月に1回だよ」といった事実のみを淡々と話すに留めるのがベター。話しすぎては、墓穴を掘ってしまうだけですから。

◆総括ができていない×上から目線

 ただ、いくら端的に清算状況を話せていたとしても、事実そのものが相手からすると「清算できていない」、もしくは「上から目線すぎる」と思われてしまうこともあります。

 たとえば現在は一人暮らしだとしても、以前の結婚時に買った家に住み続けているなら、配慮が必要です。思い出が染み付いてしまっていないか、ご近所さんからの印象はどうかなど、お相手にとっては不安要素がたくさん。

 持ち家だからといって、「当然その家に一緒に住むでしょ」なんて態度は厳禁です。ローンの都合などもあって簡単に変えられるものではないにしても、相手の気持ちに最大限寄り添うことが求められます。

「前の結婚では生活費が月に◯万円だったから、このくらいでいいよね」なんて発言も、もってのほか。その額がどうあれ、新たな共同生活を築こうとしているのに指標が前妻のままで、今目の前にいる相手を無視してしまっているからです。

 さらに、「再婚だし」「夢見る年齢でもないだろうし」「お金ももったいないし」と、プロポーズや結婚式・披露宴などを、安易に簡略化してしまおうとする思考も危険です。

 自己完結的に、結婚のプロセスを省略しても構わないだろうとの考え方は、すなわち手抜きしてもいいだろうという、独りよがりな発想にほかなりません。そうした心構えはすぐに見抜かれて、幻滅されてしまいます。

「前妻を引きずった、舐めた態度」に陥らないよう、自分基準ではなく、相手の目線こそを大切にする心構えを持ってください。

◆「年の差再婚」が実現できる確率は…

 高収入だったり資産家の再婚希望者の方だと、先ほどとはまた異なる形で「上から目線」な人が現れます。

 本人たちは、「お金はたんとあるんだから、とにかく若くてかわいくて、純粋ないい子と当たり前に結婚できるに決まってる」と思い込んでいるのです。

 たしかに私の結婚相談所では、年収が3000万円を超えていらっしゃる方や、億超えの資産がある方も少なくありません。だからといって、20も30も年下の、20〜30代前半の初婚女性と結婚するのは至難です。

 データを参照してみましょう。2022年の、国内すべての婚姻件数*2は50.5万件ほどでした。

 そのうち、「50歳以上の再婚男性」と「18〜35歳の初婚女性」の婚姻件数は2244件のみ。つまり、0.44%しか存在しないのです。ちなみに初婚男性だとさらに少なく、わずか450件で0.09%となります。

 日本の世帯のうち、資産が5億円以上の「超富裕層」の割合*3は約0.1%。資産が1億円以上の「富裕層」の割合は約2.57%です。

 先の条件の「年の差再婚」が実現できる確率は、超富裕層になるよりは高いものの、富裕層になることよりも6倍以上難しいのです。いかにハードルが高いことであるか、ご想像いただけたでしょうか。

 唯一可能性があるとすれば、年貢の納め時を迎えたパパ活・ギャラ飲み女子です。そういった経験がない女性との、親子ほど離れた年の差婚は、奇跡でも起こらない限りありえません。

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 モテないバツあり男性の特徴に、心当たりがある方はいらっしゃったでしょうか。

 バツなしの方と同様なので割愛しましたが、身だしなみや体型管理などが年齢とともにおざなりになっていれば言わずもがなモテませんから、自己研鑽は続けてくださいね。

 けれど、離婚歴があること自体は、婚活や恋愛において決して不利には働きません。しっかりと過去に整理をつけて、謙虚な思いやりの心を持っていれば、新たなお相手との未来も開けます。

<TEXT/植草美幸>

*1……夫妻のどちらかあるいは両方が再婚である婚姻の割合
*2……「人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻(2022年) 」より
*3……株式会社野村総合研究所 ニュースリリース「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」より

【植草美幸】
結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。日々カウンセリングを行いながら、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など幅広く活動中。著書に『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『モテ理論』(PHP文庫)など

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