母は北米G1勝ち馬 3億円馬ダノンシーマが小倉で始動/関西馬メイクデビュー情報

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2024年07月01日 18:00  netkeiba

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今週末デビュー予定のバズアップビート(写真中、撮影:井内利彰)
 先週は1200mの距離の番組しかなかった小倉の新馬戦。今週からは毎週、芝1800mか芝2000mの中距離の番組が組まれている。開催時期は例年と違うが、小倉芝中距離のデビュー戦を勝った中にはクロノジェネシス(父バゴ)やドウデュース(父ハーツクライ)といったGIホースがいるだけに、今年の小倉芝中距離にも注目していきたい。

【7月7日(日) 小倉芝1800m】

◆バズアップビート(牡、父エピファネイア、母ビートマッチ、所属・友道康夫厩舎)

 全姉に新潟芝1600mの新馬戦を勝ったミントがいるが「(ミントが)アルテミスSで東京へ輸送した時にテンションが上がってしまって、それ以降、潜在能力通りの走りができなくなったところはあったかも」と振り返る。

 そういった気性面においての懸念はあるものの、本馬は牡馬。性別の違いもあるのか、現時点では追い切りでも落ち着いて走ることができており、6月27日のCW追い切りでは抜群の動き。

 レースで騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨り、新馬ジュンライデンとダンテスヴューとの3頭併せで最先着している。ダンテスヴューといえば、厩舎の中でも追い切りの動きはトップクラス。6F81.9秒という時計以上に走る印象を受ける追い切りだった。

◆ダノンシーマ(牡、父キタサンブラック、母インクルードベティ、所属・中内田充正厩舎)

 母は現役時代に北米G1、マザーグースSを勝っている。本馬は2023年セレクトセール1歳にて、3億1000万円(税抜き)で落札されている。

 栗東への最初の入厩は3月30日。このタイミングでゲート試験に合格し、その後はノーザンファームしがらきで調整を進めて、6月7日に栗東へ再入厩した。坂路とCWを併用して追い切りを積み重ねていき、1週前追い切りはCWでレースでも騎乗予定の川田将雅騎手が騎乗。3頭併せを前後に馬のいる状態の真ん中で構えてゴールでは最先着。この日の馬場状態は少し重かったが、それを苦にすることもなく、スムーズな加速を見せていた。時計は6F84.7秒と速くないが、動きの質は高い。

◆ジョバンニ(牡、父エピファネイア、母ベアフットレディ、所属・杉山晴紀厩舎)

 ひとつ上の半姉にチューリップ賞2着、桜花賞7着のセキトバイースト(父デクラレーションオブウォー)がいる。本馬は2023年セレクションセール1歳にて、3900万円(税抜き)で落札されている。

 6月13日にゲート試験を合格して、そのまま栗東で在厩調整。6月26日のCWでは松山弘平騎手が跨り、3歳未勝利クラスの馬を追走して先着。6F84.6秒と全体時計はさほど目立たなかったが、ラスト2Fは12.2秒、11.6秒とゴール前でしっかり伸びていた。父エピファネイアはテンハッピーローズ(ヴィクトリアマイル)、ダノンデサイル(日本ダービー)、ブローザホーン(宝塚記念)といった産駒たちが今春のGIを制覇。2歳馬たちもその勢いに乗っていけるだろうか。

【7月7日(日) 小倉芝1200m】

◆スリールミニョン(牝、父ミスターメロディ、母ルミノハレブタイ、所属・高橋康之厩舎)

 母系には芝で5勝を挙げ、函館スプリントS3着などの重賞実績を残したタイセイアベニール(父ベーカバド)がいる血統。本馬は2024年JRAブリーズアップセールにて、1950万円(税抜き)で落札されている。父ミスターメロディは2019年高松宮記念でGIを制した今年の新種牡馬。

 5月3日に栗東でゲート試験を合格して、牧場で調整した後、6月14日にキャニオンファーム土山から栗東へ再入厩。6月20日の坂路で古馬3勝クラスの馬と併せて先行したとはいえ、同入してみせた脚力は素質の片鱗を見せる動きだったが、6月27日の時計が抜群。3歳未勝利クラスの馬を追走して3着しているが、4F52.0秒、2F24.3秒、1F12.0秒は体重の軽い永島まなみ騎手が跨っていたとはいえ文句なしの数字。父産駒のJRA初勝利の可能性も十分ありそうだ。

(取材・文:井内利彰)

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