新型「Surface Laptop」を開封 本体同色の外箱からも気合いが伝わってくるSnapdragon X搭載の“Copilot+ PC”

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2024年07月02日 12:11  ITmedia PC USER

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パッケージはそれぞれのカラーモデルで統一されたMicrosoftらしさを感じられない仕上がりに

 2024年6月18日に日本マイクロソフトが発売したCopilot+ PC「Surface Laptop(第7世代)」──搭載しているSoCの「Snapdragon X」シリーズは、発表時からそのパフォーマンスの高さに注目が集まっていただけあって、筆者個人としても「まだかまだか」と指折り数えながら発売を待っていたものだ。


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 今回、晴れて発売日に13.8型の「Surface Laptop(第7世代)」を購入できたので、これから複数回にわたってSnapdragon Xシリーズを搭載した新しいSurface Laptopの魅力に迫っていきたい。


●Microsoftの「Copilot+ PC」への力の入れようを感じさせる“Microsoftらしさのない”パッケージ


 記事冒頭で紹介した写真の通り、Surface Laptop(第7世代)は選択したカラーモデルごとにパッケージ色が変わっており、往年のMicrosoftからは想像できない仕上がりとなっている。


 手元に届いた外箱はよくある茶箱だったのだが、開けてみるとビックリ、今回選定したサファイアモデルを連想させる、淡い水色のパッケージがお目見えした。


 外装だけでなく、内部のパッケージも同じ色を採用するこだわりに度肝を抜かされた。ArmアーキテクチャPCの対抗馬と言えば、Apple Siliconを搭載したMacBookが挙げられるが、こちらはパッケージも含めてスタイリッシュに仕上がっている。こうしてみると、明らかにMacBookを意識しているように見受けられ、性能だけでなく製品全体のイメージも含めてMacBookに対抗馬としてぶつけてきているなと感じさせられる。


●再生アルミニウム合金を利用した耐久性の高いボディー


 ボディー自体は昨今のサステナビリティの観点から、再生アルミニウム合金を利用している。アルミニウム合金をただ使うだけでなく、アルマイト処理(表面処理)を施して耐食性、耐摩耗性を向上させている。さらに、着色アルマイト処理を施すことで、きれいな色と手触りの良い質感となっている。アルマイト処理を施す際に生まれる微細な孔に染料を吸着させて着色させている。


 製品が手元に届いてから何度かバックパックに入れて持ち運んでいるが、特に摩耗による傷もできていないため、長い間きれいな状態で使えそうだと感じている。ただし、最近のモバイル用ノートPCとして見ると、重量は約1.34kgと少々重い。実際、筆者もこれまで利用していたモバイル用ノートPCが約1kgだったので、持ってみるとしっかりとした重量を感じる。


 とはいえ、持ち運びしづらい重さでもないため、慣れてしまえばどうってことはなさそうだ。対抗モデルであるMacBook Airが約1.24kgと考えると、他社のWindows ノートPCが軽すぎるだけなのかもしれない。


●13.8型、アスペクト比3:2のタッチディスプレイを搭載


 今回購入した13.8型モデルは、解像度が2304×1536ピクセル(アスペクト比3:2)のタッチディスプレイを搭載している。前モデルの「Surface Laptop 6」と比べると、本体の長さと幅が若干小さくなっているが、ディスプレイサイズが0.3型ほど大きくなっており、その分の解像度も少し増えている。ただ、厚さが約0.8mmほど分厚くなっている。


 さらに、リフレッシュレートは最大120Hzの可変リフレッシュレートが採用されており、モバイルノートPCながら動画をはじめとした動きのあるコンテンツをさらに快適に楽しめるようになっているのも、前回モデルからの大きな変更点だ


●インタフェースは最小限 microSDメモリーカードスロットは15型モデルのみ


 主なインタフェースは左側面にUSB 3.2 Gen 2 Standard-Aポートが1基、USB4が2基、3.5mmヘッドフォンジャックが1基となっており、モバイル用ノートPCに必要なポートは一通りそろっている。


 右側面にはSurfaceではおなじみのSurface Connectポートが搭載されている。付属のACアダプターを接続できるため、充電もできるType-Cポートを占有せずに済む。


 また、純正ドッキングステーション「Surface Dock 2」を接続すれば、本体のType-Cポートを占有することなく多くの周辺機器を接続できる。なお、Surface Dock 2の製品ページにはSurface Laptop(第7世代)はサポート対象製品として記載されていないが、日本マイクロソフトのテクニカルサポート窓口でサポート対象である事を確認している。


 残念ながら、Surface Laptop 13.8型モデルにはmicroSDメモリーカードリーダーが搭載されていないため、OneDriveの同期先をmicroSDメモリーカードリーダーに指定できないのが残念なポイントだろうか。15型モデルであれば、microSDメモリーカードリーダーが搭載されているが、持ち運びを考えると悩ましいところだ。


●13.8型モデルに搭載されているACアダプターは急速充電非対応


 Surface Laptop 13.8型モデルは38W出力、15型モデルには65W出力のACアダプターが付属している。Surface Laptop 13.8型モデルは、急速充電 (約1時間で5%から80%に充電可能)に対応しているが、急速充電を利用するには65W以上の出力に対応したACアダプターが必要になる。本体価格がそれなりの金額だったので、付属するACアダプターを差別化してほしくなかったのが正直の感想だ。


●初期出荷状態で「Windows 11 24H2」を搭載


 早速届いたSurface Laptop 13.8型モデルをセットアップしようとしたところ、初期セットアップ画面(OOBE)で、「Copilot+」が前面に押し出されており、いつもと違う事に気付いた。


 セットアップ後、OSのバージョン情報を確認すると、Windows 11 24H2がプリインストールされていることが分かる。Microsoftのサポート情報を確認してみると、原稿執筆時点ではWindows 11 24H2はCopilot+ PCでしか利用できない、との記載がある。


●ライセンスアップグレードや、Intune登録も問題なく実施できる


 Copilot+ PCでしか利用できないと記載はあるが、Windows 11 Proへのアップグレードも可能で、Microsoft 365を利用してWindows 11 Businessへの切り替えも問題なく実施できる。


 Intuneへの登録も問題なく実施できるため、法人としての利用においても特に問題は無さそうだ。ただし、アーキテクチャがArm64なので既存の構成プロファイルの設定がそのまま利用できるかは何とも言えない。事前にしっかりと検証を行おう。


●Copilot+の可能性やいかに


 ここまで外観を中心に触れてきたが、最後にCopilot+ PCの大きな2つの特徴について触れたい。Copilot+ PCは発表当初、新たにキーボードへCopilotを呼び出すための新たなキー「Copilotキー」を追加した。Windows用キーボードとしては1994年にWindowsキーを追加した以来の新しいキーとなる。


 Copilotキーを押すと、Copilotアプリが立ち上がりすぐにプロンプトが入力できる状態になる。よく見てみると、Windows 11 23H2ではサイドバーでしか開けず、タイトルバーにも「Copilot プレビュー版」と記載されていたが、Windows 11 24H2ではプレビュー版が外れ、かつ単独ウィンドウで立ち上がってくる。


 このCopilotがSnapdragon Xシリーズに搭載されている強力なNPUと組み合わせて使えるようになったら、他プラットフォームPCとどのように差が生まれるのだろうか。次回以降の記事で詳しく触れていきたい。


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