◆ 久々の先発
「めっちゃ久しぶりだったので疲れました」。
ロッテの秋山正雲は7月2日の巨人二軍戦で、二軍公式戦では7月6日の巨人二軍戦以来先発し、5回・73球を投げ、3被安打、2奪三振、3与四球、無失点に抑えた。
初回は先頭の増田陸、オコエ瑠偉、秋広優人に対して、昨年途中から強さを求めてきたストレートで全12球勝負し三者凡退に片付けた。
「ストレートは一時期落ちた部分があったんですけど、また今いい時にやってきたことを続けることによって、いいまっすぐが投げられているかなと思います」と好感触。
1回を無失点に抑えた6月26日の楽天二軍戦、2−6の6回先頭の平良竜哉を2ボール2ストライクから見逃し三振に仕留めた6球目のインコースストレート、2−6の6回二死走者なしで右打者の大河原翔を1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた6球目の137キロ高めストレートはスピードガン以上にスピードを感じた。
ストレートの強さを求める中で今は「ファウルが取れたりすることを意識しています」とのことだ。
変化球に関して、前回登板の巨人戦では「自分の想像していたチェンジアップがなかったので、あんまりでしたけど、スライダーでカウントを取れていたのは良かったと思います」と振り返った。
「(ストレートと)同じくらい意識はしていますけど、まずはまっすぐという意識でやっています」と、チェンジアップ、スライダーといった変化球の精度を高めていきながら、やはり鍛える部分はストレートと考えているようだ。
◆ 同世代の投手たちに刺激
秋山は高卒3年目だが、1学年年上の中森俊介が6月26日の楽天戦で5回2/3を投げ1失点に抑え今季初勝利を手にすれば、1学年後輩の田中晴也も7月3日の日本ハム戦でプロ初勝利を手にした。近い世代の投手たちが一軍の舞台で白星を挙げているが、秋山自身はどう感じているのだろうかーー。
「やっぱり競争していく中で、自分も上がっていかないと。投げる場所がどこかわからないですけど、刺激をもらうことが多いです」。
一軍の公式戦も「考えていること、自分が意識していることが、その人だったらどういうふうに投げているのかなと思っています」と映像を見て勉強する。
一軍に上がるために「今は真っ直ぐで状態をさらに上げること。自分が今持っている力を常に出しながら、それをひとつでもふたつでも上げていくことがアピールになるのかなと思います」と誓った。一軍のマウンドで投げるため、ファームでストレートをさらに磨いていく。
取材・文=岩下雄太