米玩具量販店のトイザらス(Toys “R” Us)が、ほぼ全てをAIで制作したCMを発表しました。使用されたのはOpenAIの動画生成ツール「Sora」で、このCMはSoraを使用して制作した初めてのブランドフィルムとのことです。
●文章を打ち込むだけでこの完成度、生成AIの進歩にびっくり!
2月にOpenAIが発表した「Sora」は、文章を打ち込むとその指示に従って60秒以内の動画を生成するもの。
動画の冒頭に登場するのは、トイザらスの創業者チャールズ・ラザロー(2018年死去)の父が営んでいた自転車屋。のちにラザローはこの自転車屋を子ども用家具の小売店に作り替え、トイザらスとなっていきます。
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続いて店内で働く父と、子ども時代のラザローの姿が。ラザローはトイザらスの公式キャラクターであるキリンの“ジェフリー”と一緒です。
そして幼いラザローが居眠りを始めると、ジェフリーの全身が発光し、まるで魔法のような光を放ちます。夢の中で目覚め、周囲がきらめく星々で満ちていることに気づくと目を輝かせるラザロー。この短い動画の中で、ラザローがキリンのジェフリーの助けを借りて“おもちゃ屋を変える”という夢を持つ、という内容が表現されています。
このトイザらス誕生秘話のようなCMは、トイザらスのエンターテインメント制作部門「Toys "R "Us Studios」とクリエイティヴ・エージェンシー「Native Foreign」が提携して共同制作。6月17から21日まで開催されたカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルでお披露目されました。この動画はSoraに加え、いくつかの修正視覚効果とオリジナルのミュージックスコアが使われているとのこと。
ネット上では、「たった2、3年で生成AIはここまで進化したんだ」「信じられない」と短期間での目覚ましいAI技術の可能性に驚く声がある一方で、「AIが雇用を奪っている」「生気を感じず、空虚に見える」など、否定的な声も多数寄せられています。
【7月13日22時35分追記】同CMに対して否定的な声が多数寄せられていることを受け、この点について加筆のうえ、記事のタイトルを変更しました
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画像出典:YouTubeチャンネル「Toys"R"Us」
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