外気温が35℃を超える猛暑日の場合には、電源をオンにしてもすぐには涼しくはならないのですが、しばらくたっても涼しくならないときは、何らかの不具合が発生している可能性があります。
今回は、買い替えを検討したり、メーカーや販売店に連絡する前に確認したい2つのポイントを紹介しましょう。
運転モードや設定温度、風量設定をチェック
まずはリモコンの運転モードや設定温度、風量設定などをチェックしましょう。●暖房や送風、ドライなどの運転モードになっている
リモコンの運転モードが「暖房」や「送風」などになっていませんか? そうすると当然冷えることがないどころか、室温が上がってしまいます。
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●設定温度が高くなっている
環境省が提唱する「COOL BIZ(クールビズ)」では、夏の室温は28℃を目安にし、薄着で過ごすことが推奨されています。
しかし、28℃は暑いと感じることも多い気温。少しでも動いているような場合はなおさらです。どうしても暑いと感じる場合は、設定温度を下げるか、扇風機やサーキュレーターを組み合わせることで体感温度を下げましょう。
●風量が「弱」などになっている
運転モードや設定温度が適切でも、風量設定が「弱」などになっていると冷えにくくなってしまいます。
風量「弱」は省エネになると勘違いしている人がいるかもしませんが、実は設定温度まで達しにくいため逆効果にしかなりません。素早く冷やしたいのであれば、風量は「自動」または「強」に設定しましょう。
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エアコン本体や室外機に不具合がないかチェック
●エアコンのフィルターが汚れているエアコン(室内機)のフィルターにホコリがたまっていると、空気の流れが悪くなり、冷房の効きが悪くなります。
嫌なニオイの原因にもなりますので、汚れている場合はフィルターを取り外して掃除機でホコリを吸い取り、水洗い可能な部分をシンクやお風呂場で洗い、乾燥させるなどお手入れをしてください。
●エアコンの吹き出し口付近に障害物がある
エアコンの吹き出し口や上部の吸い込み口が、家具やカーテンなどの障害物によってふさがれていないかどうかチェックしてみてください。
障害物があると、室内の空気をうまく循環できなくなってしまい、部屋が涼しくならない原因になります。障害物がある場合は取り除きましょう。
●室外機の吹き出し口付近に障害物がある
室外機の吹き出し口の前に障害物があると、放熱が妨げられて冷房効率が低下します。
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ジメジメを感じるなら「湿度戻り」の可能性も?
エアコンをしばらく運転した後にジメジメとした暑さを感じるようになったのであれば、設定温度まで達した後に部屋の湿度が上がる「湿度戻り」が起きている可能性があります。エアコンの冷房運転では、設定温度に達するまでパワフルに運転し、設定温度に達したらパワーを落とした弱運転、もしくは送風運転に切り替えることで温度をキープするような仕組みになっています。
冷房運転ではなく送風運転に切り替わっている場合、エアコン内部の除湿水の一部が空気中に戻ることで湿度が上がる「湿度戻り」が起きてしまいます。
同じ室温でも、湿度が高いと不快に感じるため、暑く感じるというわけです。これを防ぐには、「設定温度を下げる」もしくは「ドライ運転にする」のが効果的。
ただし、どちらも冷えすぎてしまう場合があるので、快適な室温と湿度を保ちたい場合、「再熱除湿」モードがあるならば、そちらを選ぶのも手です。
再熱除湿モードは室内の湿度を下げつつ、ヒーターなどを使って部屋を暖めることで室温と湿度をキープするモードのこと。
ただし、この運転モードは冷房やドライなどに比べて消費電力が高い場合が多いので、使う際にはその点に注意してください。
自分で対処できない場合はメーカーや業者に連絡を
そのほか、冷えにくい原因として「室内機か室外機が故障している」、「室内機と室外機の間の冷媒ガスが漏れている」といった原因が考えられます。これらの場合は自分で対処することはできませんので、メーカーサポートもしくはエアコン業者に連絡するといいでしょう。
厳しい暑さが続く夏。エアコンの動作をしっかりとチェックし、快適に過ごせるようにしましょう。
(文:安蔵 靖志(デジタル・家電ガイド))