日差しを受けながら働く警察官に、サングラスの着用を認める動きが全国的に広がっている。岡山県警もその一つ。着用姿をXに投稿すると、「目は大事」「日差しすごいしね」との理解の声が相次いだ。一方で、俳優の渡哲也さんが主演のドラマ「西部警察」になぞらえて突っ込む人も。実はこれ、至極真面目な暑熱対策で―。
ダンディーさ漂う警察官
「瀬戸内警察署では、警察官がサングラスを着用して勤務をする場合があります。お話をお伺いするときは外しますので、ご理解をよろしくお願いします」。
7月下旬、岡山県警はそんな文言とともに写真を投稿した。1枚目は、パトカー、白バイ、黒バイのそばに立つ3人の警察官。2枚目は、「室内ではサングラスをつけていません」との注釈付きで、署員が右手にグラスを持ち、ブラインドの隙間から窓の外をのぞく姿だ。いずれも黒いサングラスを着用し、ダンディーさが漂う。
「警察官がサングラスを着けるのはどうなの?というイメージもあったと思うんですが、近年は災害級の暑さです。着用の目的は『紫外線による目の健康被害の軽減』と『直射日光や太陽光の乱反射による運転時の危険防止』です」と瀬戸内署の副署長は説明する。岡山県警では7月17日に始めたという。
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着用するのは、日差しが強い日中の街頭活動や、太陽の位置が低く眩しい朝夕の時間帯で、公用車に乗る時など。「住民に威圧感を感じとられることも予想されるので、対面で接する時は着用しません。品位を保つため、形や色が奇抜なものはNGです」と話す。
今のところ、「山影から急に太陽の日差しが出てきても、目がくらまなかった」「逆光で信号が見えにくい時もあったけど、くっきりと見えるようになった」と好評だという。
蛍光緑の飲み物の正体は…
特に注目を集めているのが、2枚目の写真だ。ドラマ「西部警察」のほか、石原裕次郎さん主演のドラマ「太陽にほえろ!」を連想した人も多く、「ギャグセンス高い」とSNS上は大盛り上がり。しかし、当の瀬戸内署は真面目に撮影したという。
「『敵は太陽の光だ』というイメージで、屋内から優雅に外を見て、サングラスの効果を強調しました。かっこいいポーズを考えて」と説明。「なので、すごく反響をいただきましたが、ドラマは意図していません。あくまで周知が目的なので」と驚いた様子だった。
そして気になるのが、警察官が持っているグラス。蛍光緑の飲み物は、お茶なの?ジュースなの…?「あれは栄養ドリンクです。街頭活動を行った際は水分補給や栄養補給を推奨しているので、暑熱対策の一環です。そういった意味で採用しました」
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そして、最後にこう付け加えた。「真面目な回答ですみません(苦笑)」
(まいどなニュース・山脇 未菜美)