【第1話】から読む。
前回からの続き。私(ヨウコ)は、パートをしながらひとり細々と暮らしています。ときおり長女のミユキが様子を見にきてくれます。次女のアヤに「娘をやめる」と言われてから10年。アヤに会わないことが今の私にできる精一杯の償いです。ミユキがアヤと連絡を取っているようですが、私からは何も聞かずにいました。しかしある日、私に病気が見つかります。弱気になった私は「アヤに会いたい」と告げ、ミユキからアヤに伝えてもらったのですが……。
ミユキはアヤの住む街まで出向いて、アヤがよければ一緒にこの家まで連れてくるつもりだったのです。家に入ってくるミユキの声に、私は緊張しながら振り向きました。しかしそこにアヤの姿はありませんでした。私はガックリと肩を落とします。
「ユイのお遊戯会や運動会、保育参観……行事のたびに1枚でも多く写真を撮ろうとか、ずっと目に焼き付けておきたいとか、成長したな〜とか……ユイからたくさんの気持ちをもらえるの。でもその一方で、またお母さんを思い出すの」
もしかしたらアヤが来てくれるかもしれない。10年ぶりに会えるかもしれない。緊張と嬉しさが混在していました。アヤが来てくれたら、今までのことを心から謝ろう。親子関係をもう一度やり直そう。今度こそアヤに尽くすために、私は治療を頑張ろう……そう思っていたのです。
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【第5話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子