以前、中国70maiが2024年1月に発売した前後2カメラのドライブレコーダー「Dash Cam 4K A810」を紹介した。記事の中で示したサンプル動画のように、フロントカメラでドラレコらしからぬ非常に美しい4K動画を撮影できるということで、3万円近い価格はさておき画質を重視するユーザーには特にオススメできる製品だった。
そんな70maiから、フラグシップモデルの高機能さはそのままに、1万円台というお手軽価格で購入できる新製品「Dash Cam A510」が6月28日に日本で発売された。ミドルクラスの製品でも高画質な性能は保たれているのか。実機を試してみた。
●とにかくまずは画質のチェック
A510は前後2カメラ構成のドライブレコーダーで、フロントは最大2.7K(2592x1944ピクセル、HDR対応)、リアは最大フルHD(1920x1080ピクセル)で撮影できる。以下は昼間と夜間で撮影したサンプル映像だ。YouTubeの画質設定を最高にして視聴することをおすすめする。
|
|
フロントカメラ(2.7K)
フロントカメラはレンズがF1.8、視野角は140度、イメージセンサーにソニーのIMX675(STARVIS 2)を採用しており、白飛びや黒つぶれなどが少なく非常に美しい映像が録画できている印象だ。
ちなみに選べる解像度とアスペクト比はそれぞれ2592×1944(4:3)、2560x1440P(16:9)となっており、フレームレートは30fpsとなる。サンプルでは2560x1440P(16:9)を選択している。
【訂正:2024年8月7日午後7時12分 初出時、60fpsで収録できると記載していましたが誤りでした。訂正してお詫びいたします。】
リアカメラ(フルHD)
|
|
一方、リアカメラはレンズがF2.0、視野角は140度、フレームレートは最大25fpsで、STARVIS 2にも対応していない。
上記のサンプルを見る限り、状況の記録には十分だが、特に夜間においてはナンバープレートの確認などが厳しい。あくまでA510はフロントカメラがメインの製品といえるだろう。
また、毎度のことだがテストに使用した車両はリアウィンドウに透過率が数%台というかなり濃い目なフィルムを貼っている。カメラは内側に設置するため、酷な環境であることを留意いただきながらサンプル動画を確認してほしい。
●上位モデルに劣らない付加機能
A510は内蔵GPSによる位置情報の記録や、画像処理による車線逸脱、先行車発進といったアラートを出すADAS(先進運転支援システム)、別売の駐車監視向けケーブル「70mai Hardwire Kit+UP03」を併用した駐車監視機能など、上位モデルが搭載している機能をしっかりと搭載している。
|
|
さらに車内への取り付け方法や付属品、専用アプリなどの使い勝手もA810のレビューで紹介したものとほぼ同様であるため、機能面では見劣りしない。使い勝手もよく、ドライブレコーダーとして十分に力を発揮してくれるだろう。
つまり、「4Kは不要だが、ある程度の高画質は追い求めたい。スマホ連携など充実した機能も使いたい」という人にとって、A510はちょうどいい選択肢となる。
Amazon.co.jpの実売価格をチェックしてみると、記事執筆時点で定価1万9990円からクーポン2000円引きで1万7990円となっている。上位のDash Cam 4K A810がクーポン適用で2万4990円(いずれも64GBモデルで比較)と7000円の差だ。
以下の記事に掲載したサンプル動画と見比べて、自分にあった製品を選ぶのもよさそうだ。
→・ソニーのイメージセンサー“STARVIS 2”を採用した高画質4Kドラレコ「70mai Dash Cam 4K A810」を試す
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。