あの日の大きな喧嘩から、私たちはあまり口をきいていません。頑固なマサハルを説得しようとしても喧嘩になるだけだと思った私は、さっそく近所のコンビニで夜にバイトをすることにしました。正直体力的にはキツイですが、どうしてもお金を理由にトウヤの楽しみを奪いたくなかったのです。
夫は不機嫌そうにため息をつきました。でも、息子のために頑張ろうと私は決めたのです。
コンビニでの夜バイトは20〜24時までのシフトで働くことになりました。これで午前中のパートで習い事代をまかない、夜のバイト分をまるまる貯金に回せます。そうすれば将来のお金を気にして習い事に文句を言う夫も黙らせることができるでしょう。
「お父さんじゃいやだ! お母さんがいい! お父さん、スマホばっかりで僕の話聞いてくれないんだもん!」トウヤの気持ちに動揺しました。まさかそんなに寂しい思いをさせているとは思っていなかったのです。「こんなに泣くなんてめったにない。情緒不安定になっているのかもしれない」
お金が足りないのなら増やせばいいだけと考えていましたが、実際はそんなに簡単な話ではありませんでした。やはりトウヤの心の負担も考えて、夜にバイトを入れるのはやめようと思います。
|
|
しかし将来のためともっともらしいことを言いながらトウヤの相手すらしなかったマサハルだって、子どもたちのことをちゃんと考えているとは言えないと思うのです。
私たちはもう少し、意見をすり合わせる必要がありそうです。
【後編】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・ふみまる 作画・林檎りん 編集・塚田萌
|
|