Copilotでは「プラグイン」を有効にすることで一部の拡張機能を利用できる。Windowsのデスクトップ画面で利用する「Copilot in Windows」からも、こうしたプラグインを確認できるが、実際に有効にして使うことはできるのだろうか。本稿では、前編に引き続き、Copilot in Windowsのプラグインについて順にチェックしていこう。
なお、本稿における検証は6月末において「Windows 11バージョン23H2」のOSビルド「22631.3810」を用いて行ったものだ。バージョン等が異なる場合には、異なる挙動になることも考えられるので、ご了承いただきたい。
●(4)「OpenTable」
4つ目のプラグインは、「OpenTable」だ。レストランの口コミをチェックしたり、席を予約できたりするサービスである。Webから利用できるサービスとしては、日本国内の飲食店も表示される。
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ただし、Copilot in Windowsにおいて同サービスのプラグインを有効にし、「OpenTableで東京のすし屋を探して」のようなプロンプトを送信しても、正常に検索は実行されなかった。日本での実用は厳しそうだ。
なお、プラグインを有効化する手順は、前編の記事にて解説しているので、必要に応じてそちらを確認してほしい。
一方、「サンフランシスコで人気のラーメン屋を教えて」と尋ねたところ、候補の飲食店がいくつか表示されたので、プラグインが機能するエリアがまだ限定されている可能性はありそうだ。海外旅行の予定を組む際などには、ある程度下調べの手間を省けるかもしれない。
●(5)「Suno」
5つ目の「Suno」は、「Suno AI」というAIを活用した音楽生成サービスのプラグインだ。楽曲制作の知識がなくとも、曲の雰囲気をしていすることで、BGMなどを作成できる。
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同プラグインを有効にし、「ジャズ風の1分前後のBGMを作成して」と指示したところ、「ジャズ風の1分前後のBGMの作成を開始しました。しばらくお待ちください。完成したら、こちらでお知らせします。より多くの曲を作成したい場合は、SunoのWebサイトをご覧ください。よろしくお願いします。(笑顔の絵文字)」のように回答が出力された。
ただし、今回試した範囲では数十分待っても何も知らされることはなかったので、使うメリットはないと感じた。現状、作曲機能を使いたい場合には、ブラウザからSuno AIを使うのが現実的だろう。
●(6)「ショップ」
最後は、「ショップ」のプラグインだ。これはShopifyが運営する公式のショッピングアプリ「Shop」のことである。なお、プラグインの説明書きには、「世界の一流ブランドの何百万もの製品を検索します」と書かれている。
例えば、同プラグインを有効にした状態で、「Surface Laptop Go 3で使える周辺機器を探して」と指示したところ、Shopで該当する製品の候補が表示された。とはいえ、表示されたURLも日本ユーザーとしては使いづらいものだったので、実用性は期待できそうにない。
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以上のように、現状はCopilot in Windows向けに複数のプラグインが提供されているものの、日本のユーザーにとって実用性が感じられるものはまだごく一部のプラグインかつ限定的な用途だけである。
一方で、Copilot in Windows自体も、現状ではプレビュー版という扱いであるため、将来的に使い勝手のよいプラグインが増えていく可能性はあるだろう。
ひとまず、プラグインの基本的な使い方を把握しておき、長期的な視点で機能のアップデートについて注視しておこう。なお、試用の際には、サービスごとに利用規約やプライバシーポリシーなどを確認することは忘れないようにしたい。
【訂正とおわび:2024年8月23日午後3時32分 記事公開直後、誤って前編の内容を本URLに掲載しておりました。正しくは後編です。訂正しておわびいたします。】
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