アニメ『鬼滅の刃』および『呪術廻戦』の「リークアカウント」について、アメリカの裁判所が発信者情報の開示命令を発令したことがわかった。日本のアニメ関連リークに対する、同国裁判所での初の発信者情報開示命令となった。
これは、テレビ放送・オンライン配信前のアニメを事前に入手してSNSに投稿するいわゆる「リークアカウント」について、CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)の会員社であるアニプレックス、東宝が2024年6月にアメリカの裁判所において情報開示請求を申し立てていた案件についてのもの。8月20日、裁判所より情報開示命令が発令され、8月30日に送達手続がとられた。
CODA会員社から情報提供のあった複数のアカウントでは、アニプレックスらが著作権を有するアニメ『鬼滅の刃』、東宝らが著作権を有するアニメ『呪術廻戦』について、放送・配信前の一般には入手できないはずの動画やそこから切り取られた静止画が、それぞれ権利者に無断でSNSのX(旧Twitter)に投稿され、広く一般へ拡散し多くの表示回数を集めていた。
相談を受けたCODAは、これらのアカウントについての情報や証拠の収集を行うなど、今回の情報開示請求に協力した。なお本件は、日本のアニメ関連リークに対し、アメリカの裁判所で発信者情報開示発令を取得した初の事例となる。
CODAでは、ほかのアニメについても同様の被害の相談を受けているとのことで、現在さらなる情報や証拠の収集を行っている。今後も被害権利者と連携のうえ、明らかになるアカウント所有者の情報を基に厳正に対応し、このようなリークアカウントに対する厳重な処罰を求めていくとしている。