これまでにも目の錯覚によって、頭が2つあるように見えるアリクイや外壁から顔を出す2匹の蛇のように見える大型の蛾が話題になったことがある。ブラジルに住む女性は、歩道で奇妙な動きをするニワトリを発見し、その時の動画をSNSに投稿して注目を集めた。女性はニワトリを間近で見たところ、その正体を知って思わず苦笑いしてしまった。
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ブラジル、バイーア州サルヴァドール在住のキャロル・ゴンサウヴェスさん(Carol Gonçalves)が2023年1月13日、TikTokに投稿した“見間違い動画”が話題となっている。投稿したのは昨年のことだが、最近になってブラジルの動物ネットメディア『Amo Meu Pet』が紹介したことで再び注目を集めた。
当時、キャロルさんは天気が良かったこともあり、近所を散歩していた。その時、遠くで何かが動いていることに気づいた。キャロルさんは当初、ネズミやリスなどの小動物がいるのかと思ったが、目を凝らすとニワトリが地面を引っ掻いているように見えた。
ニワトリは赤い鶏冠があり、体は光沢のある茶色の羽で覆われていた。しかし、そのニワトリが少しぎこちなく、奇妙な動きをしていたため、キャロルさんは心配になり、さらに近づいた。すると、彼女がニワトリだと思っていたものは、茶色の模様が入ったただのビニール袋だったことが分かった。
ビニール袋は風で膨らみ、歩道の脇にある門に引っかかって、風で揺れるたびにニワトリが地面を引っ掻いているように見えたのだ。キャロルさんはメガネをかけていたものの、風などの偶然が重なったことで目の錯覚を生み出し、ビニール袋がニワトリに見えてしまったようだ。
このビニール袋がニワトリに見えたのは、キャロルさんだけではなかった。動画に届いた4700件以上のコメントのうち、このような感想もあった。
「犬が門に引っかかっているように見えたわ。」
「私も動画の最後の2秒で、それがニワトリじゃなくてビニール袋だとやっと気づいたわ。」
「私はニワトリじゃなく、キツネに見えたよ。猫か犬かも、とも思ったけどビニール袋だったんだね。」
中には「メガネを変えたほうがいい」という声も寄せられたが、キャロルさんはこの時、度付きのメガネをかけていたと明かしている。
今回のキャロルさんの見間違いは多くの人に笑いと混乱をもたらしたが、米国の月刊誌『Psychology Today』のウェブ版では、目は膨大な量の情報を取り込むことができるが、脳が一度に処理できる量には限りがあることを伝えている。そのため、目で見たものを脳が単純化して判断してしまうことがあり、それが錯視を起こしたり、実際には存在しないものが見えてしまうことがあるそうだ。
画像は『Carol Gonçalves TikTok「E olha que eu tava com óculos viu」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)