『SHOGUN 将軍』クリエイティブエミー受賞メンバー(左から)宮川絵里子プロデューサー、田中謙一、南博男、帯金伸行、川村恵、三宅愛架、山内あや子、赤工隆 米テレビ界のアカデミー賞とも呼ばれ、最大の名誉である「エミー賞」の一部の賞が現地時間7日と8日に発表され、真田広之がプロデュース(製作総指揮)と主演を務めたFXのドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』が、1シーズンの作品としては過去最多となる14の賞を受賞。そのうちノミネートされていた日本人7人全員が受賞する快挙を成し遂げた。
【動画】『SHOGUN 将軍』キャスト陣の感想トーク エミー賞常連の話題作が集う中、『SHOGUN 将軍』はドラマシリーズ部門にて作品賞・主演男優賞・主演女優賞・監督賞など、主要部門を含む最多26ノミネートを記録。主演男優賞(真田広之)、主演女優賞(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信、平岳大)や他スタッフが数多くノミネートされ、歴史的快挙となる史上最多11名の日本人が名を連ねている。
先に発表されたのは、主に製作・技術に携わった人々に贈られる「クリエイティブ・アーツ・エミー賞(Creative Arts Emmy Awards)」で、 編集賞(三宅愛架)、キャスティング賞(川村恵)、音響編集賞(山内あや子)、音響賞(赤工隆)、スタント・パフォーマンス賞(南博男、帯金伸行)、衣装デザイン賞(田中謙一)を6つの賞で日本人7人が受賞。
ドラマシリーズ部門以外で、短編部門のノンフィクション/リアリティシリーズ賞にて、特別番組『The Making Of Shogun』も受賞し、来週15日(現地時間)に発表となる「第76回エミー賞」に対する期待がますます高まっている。
なかでも、プロデューサーを兼務しながら、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永を重厚に演じた真田広之の主演男優賞ノミネートは特別な意味を持つ。1980年にドラマ化された『将軍 SHOGUN』では、主演の三船敏郎も同じ賞にノミネートされていたが、惜しくも受賞とはならず。そのため、真田が本作で悲願の受賞を果たすかどうかに、大きな期待が寄せられている。
主演女優賞にノミネートされているアンナ・サワイは、すでに「ゴールド・ダービー TVアワード(Gold Derby TV Awards)」と「TCA(Television Critics Association)」で2冠を達成した勢いに乗り栄冠を手にすることができるのか注目される。
『SHOGUN 将軍』は、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」の「スター」にて配信中。
■9月15日(現地時間)発表の「第76回エミー賞」主要部門ノミネート一覧
作品賞
主演男優賞:真田広之
主演女優賞:アンナ・サワイ
助演男優賞:浅野忠信
助演男優賞:平岳大
監督賞:フレッド・トーイ監督
脚本賞:第1話「安針」 レイチェル・コンドウ、ジャスティン・マークス
脚本賞:第9話「紅天」 レイチェル・コンドウ、カイリン・プエンテ
■受賞者のコメント
◆川村恵(キャスティング賞受賞)
改めてすべては“出会い”であると実感いたしました。素晴らしいストーリー、スタッフとキャストの皆様に心より感謝申し上げます。
◆帯金伸行(スタント・パフォーマンス賞受賞)
エミー賞という名誉ある賞を頂き大変光栄に思います。『SHOGUN 将軍』という素晴らしい作品に巡り合い参加させていただいた事と真田さんはじめ携わってくださって全てのキャストとスタッフの皆さん、そして40年以上に渡り挑戦し続ける力を与えてくれた家族や仲間たちに感謝します。本当にありがとうございました。
◆南博男(スタント・パフォーマンス賞受賞)
偉大なエミー賞に、スタントパフォーマンス部門で受賞できたこと、大変光栄に思っております。スタントコーディネーターをはじめ、作品に携わった皆様のご協力のもと、今回の受賞に至ったと思っております。
◆赤工隆(音響賞受賞)
この度はエミー賞受賞という自分のキャリアの中で予想もしていなかった出来事に、喜びと共に正直驚いております。また、自分のような裏方の人間がこういった賞をいただけるというのは言葉に出来ないくらい誇らしく、光栄極まりないです。
『SHOGUN 将軍』という作品に参加できたことはもちろん、真田さんをはじめスタッフの皆様に感謝申し上げたいと思います。
◆田中謙一(衣装デザイン賞受賞)
この度は、エミー賞という素晴らしい賞を頂戴し誠にありがとうございます。カルロス率いる衣裳チームに一日本人として参加させていただく機会をくださった、全てのプロデューサー様たちを始め、キャスト、スタッフの皆様に心から感謝します。そして今回SHOGUNの衣裳に関わった、バンクーバーの全てのクルー、日本から当初よりご尽力ご指導いただいた先生方、地元のローカルから参加された着物ドレッサーの皆様のご協力あってこその賞だと思っております。また、日本からいつも応援してくれてる両親にも感謝したいです。
◆山内あや子(音響編集賞受賞)
番組がすごく好評で、たくさんの人にご視聴いただき、大変うれしく思っています。日本語原語で音声収録なので、英語話者の視聴者の反応がとても気になっていましたが、字幕の質が完璧で楽しめたという声を聞きました。言語だけではなく、作品に対して関わった全ての人たちがとても真剣に取り組んでいたため、楽しく作業ができました。シーズン2、シーズン3も引き続きたくさんの人に楽しんでいただけたらと思います。
◆三宅愛架(編集賞受賞)
この度、エミー賞という栄誉ある賞を受賞することができ、心から喜びを感じています。編集一筋で17年間、地道に努力を重ねてきましたが、ようやくここまで来たという思いです。しかし、これをあくまで通過点とし、今後もさらに精進を重ね、皆様に感動をお届けできる作品を作り続けていきたいと考えています。そして、『SHOGUN 将軍』を日本だけでなく世界中の皆様にご覧いただき、日本の素晴らしい文化と民族性を届けるお手伝いができたことを、心から光栄に思っています。