9月13日(金)から15日(日)にかけて、日本の富士スピードウェイで開催されるWEC世界耐久選手権第7戦『富士6時間耐久レース』を前に、FIA国際自動車連盟がLMGT3クラスのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)テーブルを発表した。
シリーズ最高峰のハイパーカークラスで採用されているそれと同じく9月10日付けで公開された最新のLMGT3 BoPでは、全部で9つあるLMGT3カーの最低重量に変化はなく最大出力レベルの微調整のみが行われている。
テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催された前回大会『ローンスター・ル・マン』からパワーが調整されたのは、このうちの5車種でランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2とCOTAで初勝利をマークしたアストンマーティン・バンテージAMR GT3が1パーセントのプラス調整を受け取った。
一方、シボレー・コルベットZ06 GT3.Rとフェラーリ296 GT3、そしてポルシェ911 GT3 Rは1パーセントのダウンに。
しきい値の200km/hを超えた速度域でのエンジン出力を調整する“パワーゲイン”は、BMW M4 GT3を除く8車種に調整が加わった。フォード・マスタングGT3はこの中でもっとも多くの利益を受け、COTAから4パーセント増加。次いでフェラーリとランボルギーニがそれぞれ3パーセント、ポルシェ、シボレー、アストンマーティンは1パーセントのプラス調整を受け取った。
同項目でパワーを失う方向の調整が行われたのはマクラーレンのみで、720S GT3エボは前戦からマイナス1パーセント。調整後の数値はポルシェと並んでクラス最大の7パーセントとなっている。
直近2戦の成績とポイントランキングに応じてハンデウエイトが課せられる“サクセスバラスト”を適用すると、ポイントリーダーであるマンタイ・ピュアレクシングの92号車は、ポルシェ911 GT3 Rのベース重量と比べて40kg(10+15+15kg)重い1385kgとなり、第7戦富士でもっとも重いクルマとなる。
COTAで優勝したハート・オブ・レーシングチームの27号車はこれに次ぐ1370kgに。同じアストンマーティンを走らせるDステーション・レーシングの777号車と比べて25kg(15+10kg)重い状態で富士を迎える。ランキング2位でオースティンではクラス3位となったマンタイEMAの91号車ポルシェは15kg(5+10kg)が加算され1360kgとなっている。