今週末の2024年F1第17戦アゼルバイジャンGPに向けたプレビューにおいて、RBは、ダニエル・リカルドのマシンにも新しいフロアを投入することを明らかにした。
前戦イタリアGPでは、リカルドが13位、角田裕毅がリタイアという結果に終わったRB。角田のマシンのみにアップグレードされたパーツが搭載されたが、角田は接触によりレース序盤にリタイアとなったため、十分なデータを集めることができなかった。
今週末のアゼルバイジャンGPは、角田にとって、新しいレースエンジニアであるエルネスト・デジデリオと2戦目のレースになる。過去2回入賞を記録しているバクーでの戦いを前に、角田は次のようのコメントを寄せた。
「僕はバクーのストリートトラックが好きです。最後の右カーブからターン1までずっと長い高速セクションと、旧市街を通る非常に狭い部分という珍しい組み合わせになっています。過去には、それが僕たちのマシンと合っており、僕はポイント圏内で2回フィニッシュしています」
「ウォールが近いのでとても正確に走らなければなりませんが、今年はウォールの一部を後ろに移動して、コース上で止まったマシンを撤去するための開口部が追加されたので、通常ここでよく出ていたセーフティカーが出動する可能性は減るかもしれません。このコースは、次のシンガポールと同じように、ギヤチェンジの回数が多く、忙しいコースです」
一方リカルドは、このアゼルバイジャンGPで新しいフロアを使用することになっており、それを楽しみにしていると語った。
「バクーを楽しみにしている。ここは本格的なコースで、他のストリートサーキットと同じように、限界を素早く見つける必要がある」
「ファエンツァのチームが懸命に努力していることは知っているし、今週末に新しいフロアを試すのが楽しみだ。素晴らしい挑戦になるだろうが、ポイントを獲得できると確信している。最高だよ、バクー」
中団勢のパフォーマンスは依然として拮抗しており、コンストラクターズ選手権6位のRBと、7位のハースの差は6ポイントだ。RBのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンも緊張した争いのなかにいることを認識しており、ふたりのドライバーがポイントを争うことを目標にマシンから最大限の力を引き出すことに集中するとアゼルバイジャンGPに向けてコメントした。
「アゼルバイジャンGPは首都バクーのストリートサーキットで開催される。2016年以来F1カレンダーに加わっているここでは、いつもエキサイティングなレースが行われている」
「全長6kmのコースは、マシンが時速345kmを超えることもあり、ロングストレートでは優れた空力効率が求められる一方、主に低速となる20のコーナーではブレーキとトラクション性能が厳しく要求されるなど、エンジニアとドライバーにとってさまざまな課題が混在している」
「コースは、旧市街のセクションを含むダウンタウンの通りを通過するが、この狭いコースでは中世の城壁が近くにあるため、ドライバーにとってさらにリスク要因が加わる。こうした特徴と、コースのより一般的なバリアラインのセクションが組み合わさって、バクーはF1カレンダーで最も技術的に要求の厳しいコースのひとつとなっており、さらに予測不可能な状況を生み出すこともある!」
「このレースのテストプログラムは非常に忙しいものになる。なぜなら、毎回のイベントで行っている通常のセットアップとタイヤ作業に加えて、モンツァで初めて評価した新フロアパッケージを中心に、車両をさらに学習して最適化するための重要なテストもいくつか計画されているからだ。中団の戦いに関しては、非常に緊迫した状況が続いており、我々は両ドライバーがポイントを争うことを目標に、マシンから最大限の力を引き出すことに集中し続けている」