動く巨大なレゴ? ダイハツが描く次世代モビリティ 市販を期待したい4モデル

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2024年09月12日 19:10  まいどなニュース

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ダイハツが提案する次世代モビリティは他メーカーと一線を画す自由なものばかり

世界各国が「脱炭素」を掲げる中、日本政府は「2035年までに、自動車の電動化(EV化)を進めガソリン車の新車販売を禁止する」と発表しています。

【写真】運転する楽しさを追求した「OSANPO」

EV化をめぐっては、需要低迷の影響で、「2030年までに全車種EV化をする」と掲げていたスウェーデンの自動車メーカー・ボルボがここに来て撤回するなど、各国とも迷走が否めません。

自動車メーカー各社は着々と来る「EV化時代」に備えて次世代モビリティの開発を続けており、一部モーターショーなどでの参考出展も多くあります。

そんな中、独自の次世代モビリティを複数開発しているのがダイハツです。ダイハツが提案する次世代モビリティは環境への配慮を最優先にしながらも、「もう一歩踏み込んだ」アイデアが込められたモデルのように映ります。

変化していくライフステージに対応し続ける軽乗用BEVモデル

斬新なアイデアを強く感じるのが「me:MO」という軽乗用BEVモデル。BEVとは、「Battery Electric Vehicle」の略で、従来のガソリン車のようなエンジンを持たず、電気のみで走るクルマのこと。

「me:MO」は乗り手が年齢を重ねるにつれて変わっていくライフステージに対応し続けることを想定したモデルで「子育て中」「子どもの成長後」「シニアになったとき」などの変遷で変わる好みに合わせて、クルマ自体も変化し続けられるのが特長です。

たとえば、「子育て中」であれば、ホイールキャップやバンバー部分には無数の四角い穴が空いており、この穴に3Dプリンタ製のデコレーションパーツをはめるなどし、オリジナルの外を楽しめます。また、ドアパネルの内張は「自由に絵が描ける」ようにもなっており、こちらもまた乗り手や子どもが好きなデコレーションを施すことができます。「従来のクルマの作り方を変えた」(ダイハツ)というモジュール化した内外装部品によって「車両形態の変更も可能」となっています。

こうなるともはや「実際に動く巨大なレゴ」。既成概念をはるかに超えた楽しさが詰まったモビリティだと思いました。

内外装パーツの一部を取り外して使える軽商用BEVの2台

「UNIFORM Truck」「UNIFORM Cargo」という軽商用BEVは逆に「クルマの原点」に立ち返ったモビリティ。できるだけ凹凸を廃した内外装で、積載や清掃などでも「無駄がない」実用仕様。

移動店舗などでの使用も意識し、外部給電機能なども搭載するほか、こちらも内外装パーツの一部が着脱可能。多様な働き方のニーズに呼応していることがわかります。

2シーターのオープンカーなのに車高高めのお散歩仕様車

また、2シーターのオープンカー仕様の「OSANPO」は、「運転する楽しさ」を追求した軽乗用BEVモデル。

次世代モビリティを単に「移動のための乗り物」としてではなく、「運転=お散歩」として楽しむために開発されたモデルですが、少し気になるのがその車高の高さ。従来の2シーターのオープンカーと言えば、おおむね車高低めのモデルが多いですが、この車高の高さは、自然環境を乗り手に楽しんでもらうための「あえて」の設計です。

ダイハツのヒットモデル「COPEN」の進化系モビリティ

ヒットモデル「COPEN」の進化系とも言える「VISION COPEN」は、より走りに特化させたモビリティです。

小型オープンスポーツカー仕様で、二酸化炭素の排出量を抑えられるカーボンニュートラル燃料の活用を見据えたモデルで、キビキビとした乗り味を楽しめます。

ダイハツが「小さなクルマ」にこだわる理由は?

ここまでに紹介したモデルはいずれも「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」でダイハツブースで参考出展されたもので、お得意の「小さなクルマ」の未来形ばかり。筆者はブースに並ぶ「ダイハツらしくやっぱり小さい」かわいい進化系モビリティを見て、ワクワクしました。

ダイハツ担当者に話を聞くと、やはり「小さなクルマ」にはこだわりを持っているようでした。

「弊社のビジョンは『お客さまに寄り添い、暮らしを豊かにする』というものです。少子化などの社会課題に向き合い、環境にも優しく、サステナブルな存在として『小さなクルマ』をご提案しています。全ての人に豊かなモビリティライフを提供すべく開発したモデルばかりです。あくまでも参考出展で市販予定はありませんが、これらの開発をきっかけに、さらにお客さまの暮らしを豊かにする次世代モビリティ開発に取り組んでいきたいと思います」(担当者)

前時代のクルマは「ハイスペックだ」「ゴージャスだ」が求められる向きがありました。しかし、ダイハツの次世代モビリティの提案を前に、未来の乗りものの「あるべき姿」は「必要以上の機能を持たず、環境にやさしいもの、自分らしく寄り添ってくれるもの」のように想像しました。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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  • ラガーは出るのかのぅ…最期の車は四駆にしたい。
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