【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は12日、ユーロ圏の金融政策を議論する定例理事会を開き、政策金利を0.25%引き下げることを決めた。利下げは6月以来2会合ぶり。インフレが鈍化傾向にある一方、欧州経済に減速の兆しが出ていることを踏まえ、金融引き締めの度合いを緩めることが適切と判断した。
政策金利の一つで、民間銀行がECBに資金を預け入れる際に適用する中銀預入金利を3.75%から3.50%に引き下げる。
ECBは6月の会合で、2019年9月以来4年9カ月ぶりとなる利下げを決定。しかし、前回7月の会合では、賃金の伸びやサービス価格の高止まりを背景に、政策金利を据え置いた。その後発表された8月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)が約3年ぶりの低水準となり、市場では9月会合での追加利下げが確実視されていた。