6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ) 2024年WEC第7戦富士 9月13日、静岡県の富士スピードウェイにて、2024年WEC世界耐久選手権の第7戦『富士6時間レース』のフリープラクティス1が行われ、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963(ケビン・エストーレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ファントール)がトップタイムをマークした。
いよいよ走行が始まったWEC富士。世界中を転戦する全36台のハイパーカーおよびGT3カーが富士スピードウェイに集まり、現地時間11時、気温30度の曇り空のもとで90分のセッションが開始となった。
コースオープンとともに全車がコースへ向かい、まずはコースおよびマシンのチェックを進めていく。各チームは10周弱を終えた段階でマシンを1度ピットへと呼び戻し、多くのチームはドライバーを交代。徐々にペースを上げながら周回を重ね始めた。
この時点でのトップタイムは、ローレンス・ファントールが乗り込んだ6号車ポルシェで、1分30秒561となる。0.010秒差の2番手には、平川亮の乗る8号車トヨタGR010ハイブリッドが続き、3番手は50号車フェラーリ499P(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)と、三つ巴の開幕となった。なお、93号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)については、他チームよりも頻繁にコースインとピットインを繰り返す様子が確認されている。
一方のLMGT3クラスは、佐藤万璃音がドライブした95号車マクラーレン720S LMGT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)が、5周目に1分40秒528をマークしてトップ。さらに7周目にはビスタAFコルセの55号車フェラーリ296 LMGT3(ビスタAFコルセ)が同タイムで2番手となり、僚友54号車フェラーリも3番手に続いてきた。
約45分が経過してセッションも折り返しを迎えると、LMGT3クラスで8番手につける82号車シボレー・コルベットZ06 LMGT3.R(TFスポーツ)には小泉洋史が乗り込んでコースイン。さらにクラス11番手の87号車レクサスRC F LMGT3(アコーディスASPチーム)は木村武史がステアリングを握り、ともに周回を重ねていく。
しかし、残り20分となった時点で赤旗が掲示され、セッションは一時中断となった。13コーナーの手前で59号車マクラーレン720S LMGT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)が停止しており、ハイパーカークラスの2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)との接触があった模様だ。
セッションはほどなく再開となり、ふたたび多くのクルマがコースへ。残り5分を切るまでには一度ピットへと戻るクルマも多く、各チームはドライバー交代を繰り返しながらなるべく多くの周回をこなしていく。
このセッションでは、最後まで上位にタイムの変動は見られず、最終的なトップタイムはハイパーカークラスが6号車ポルシェが4周目にマークした1分30秒561。2番手の8号車トヨタが4周目の1分30秒571、3番手が50号車の1分31秒104となった。
4、5、6番手にもポルシェ5号車(マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコウィッキ)、トヨタ7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)、フェラーリのサテライトチームである83号車フェラーリ(ロバート・クビサ/ロバート・シュワルツマン/イーフェイ・イェ)が並び、トップ3メーカーに94号車プジョー9X8(ポール・ディ・レスタ/ロイック・デュバル/ストフェル・バンドーン)、35号車アルピーヌA424(ジュール・グーノン/フェルディナンド・ハプスブルク/シャルル・ミレッシ)が続く順位となっている。
LMGT3クラスは佐藤の95号車マクラーレンが5周目に刻んだ1分40秒528がクラスベスト。同タイムの2番手に55号車フェラーリ、0.265秒差で54号車フェラーリが続くかたちとなった。8番手には小泉の乗る82号車シボレー、11番手に木村の乗る87号車レクサスがつけており、クラス唯一の日本国籍チームである777号車アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3(Dステーション・レーシング)は10番手で最初のセッションを終えている。
午後のフリープラクティス2は、このあと15時30分から17時00分までの90分間で実施される予定だ。