猛烈な暑さはもう少し続きますが、暑さの出口がみえています。次の週末には猛暑は収まるでしょう。本州付近には秋雨前線が停滞するようになる見込みです。季節の進みとともに、台風の影響はこれまでとは違ってきます。太平洋高気圧が後退する9月下旬に日本に近づく台風は、本州付近に進んでくる可能性もあります。たとえ、本州に近づかなくても、台風は、秋雨前線に熱帯由来の暖かく湿った空気を送り込むことがあるでしょう。この場合は、前線の活動がより活発になり、本州でも広く大雨の危険が高まります。
●9月になっても真夏のような気温 異例の暑さも
9月に入ってからも、残暑が厳しいどころか、真夏のような気温が続いています。
福岡県太宰府では、昨日13日の最高気温が37.1℃で、統計開始の1977以降、9月の1位の記録を更新しました。福岡県内で9月中旬以降の最高気温としては歴代最高の記録です。大宰府では、最高気温35℃以上の猛暑日日数は、今日14日で、56日になり、全国の最多日数を更新中です。
●猛暑の見通し 次の週末には季節が進む この時期らしい気温も
来週中頃にかけて、夏の太平洋高気圧の本州付近への張り出しが続くでしょう。チベット高気圧も日本付近への張り出しが強い状態が続き、本州付近は背の高い高気圧に覆われます。九州から関東を中心に、最高気温が35℃以上の猛暑日になる日はまだある見込みです。
次の週末になると、太平洋高気圧はやや後退し、チベット高気圧も後退するでしょう。ようやく季節は進みます。最高気温は、東京都心で30℃に届かない日が続くなど、北海道から関東を中心に、この時期らしい気温になる予想です。東海から九州では、日中はまだ残暑が厳しいものの、最高気温が35℃以上になる日はなくなるでしょう。猛暑は収まる見込みです。
季節が進み、9月下旬は、本州付近に秋雨前線が停滞するようになるでしょう。九州から関東を中心に、広く雨が降る時期がある見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすいため、雨雲は発達しやすく、局地的に大雨になることも考えらえます。秋雨による大雨に注意、警戒が必要な季節に入ります。
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●台風13号 奄美地方にかなり接近
台風13号は、今日14日午後3時、奄美市の南南東約130kmを、時速30kmで北西へ進んでいます。中心の気圧は985hPa、中心付近の最大風速は25m/sです。
台風13号は、今後、発達しながら北西へ進む見込みです。今日14日夜のはじめ頃にかけて、奄美地方にかなり接近するでしょう。
奄美地方は暴風に厳重に警戒し、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、うねりを伴った高波に警戒してください。沖縄地方はうねりを伴った高波に警戒が必要です。
台風13号は、奄美地方にかなり接近した後、東シナ海に進み、強い勢力になる見込みです。東シナ海で発達のピークを迎える台風は、珍しいです。奄美地方では、吹き返しの風が吹き、暴風や強風が長く続くことが考えられます。
その後、台風13号は、大陸華中に進み、17日までに熱帯低気圧に変わる見込みです。
なお、この台風13号は、発生してから日本に近づくまで、太平洋高気圧の縁に沿って北西へ進路をとっています。
●台風シーズン 今後の傾向は?
8月の終わりから、南シナ海からマリアナ諸島近海にかけて、対流活動が活発な周期にあたっています。この海域では、向こう一週間程度も、対流活動が活発な状態が続く見込みです。台風など熱帯擾乱が発生しやすいでしょう。
必ずしもそうではありませんが、台風は、一般的に日本に近づくまでは、太平洋高気圧の縁に沿って進みます。太平洋高気圧が後退する9月下旬に日本に近づく台風は、南の海上で進路を北東に変えて、本州付近に進んでくる可能性もあります。たとえ、台風13号のように北西へ進み続けたとしても、台風は本州付近に停滞する秋雨前線に、熱帯由来の暖かく湿った空気を送り込むことがあるでしょう。この場合は、前線の活動がより活発になり、本州でも広く大雨の危険が高まります。
季節の進みとともに、台風の影響はこれまでとは違ってきます。日頃から、ハザードマップで避難経路の確認など、備えをしておくとよいでしょう。
●季節が進むとはいえ10月上旬も高温傾向 秋晴れは少ない地域も
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10月上旬は、偏西風が日本付近で平年より北を流れるでしょう。このため、日本付近は暖かい空気に覆われやすい見込みです。季節が進むとはいえ、高温傾向です。日中はまだ汗ばむ日もあるでしょう。
高温傾向でも、晴天が多いということではなさそうです。
本州付近に秋雨前線が停滞し、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。このため、九州から関東を中心に、広く雨が降る時期があり、秋晴れの日は平年に比べて少ない見込みです。
南の海上の対流活動が活発な周期は一旦過ぎるでしょう。一時的な期間ですが、台風など熱帯擾乱が次々に発生することはなさそうです。とはいうものの、南の海上の上空で寒気を伴った渦が西進するなど、対流が起こるきっかけで、台風など熱帯擾乱が発生することがあるかもしれません。台風シーズンはまだ続きます。
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