限定公開( 1 )
この写真を見て、何のお店だと思うだろうか。アニメショップと思う人が多いのではないだろうか。じつは、100円ショップの店内なのである。
今や、100円ショップはアニメショップに匹敵するほど、アニメグッズが売れ筋という。種類も豊富だ。推し活に必携のアクリルスタンドや缶バッジ、カード、シール……などなど、100円とは思えないほどクオリティの高い商品が並んでいる。
さらには、推し活をサポートするグッズとして、缶バッジを飾るためのアイテムや、缶バッジを傷から守るためのカバーまで、推し活勢にとってはありがたすぎるグッズが多い。まさに、至れり尽くせりといったところだ。
しかも、繰り返すようだが、そのほとんどが100円(+税)なのだ。格安である。アニメショップのグッズは何かと高価だし、声優のライブなど推し活の遠征費用など、何かとお金がかかるファンにとって、ものすごくありがたい存在といえる。
かつては、アニメファンは“オタク”呼ばわりされることが多く、ファンもその趣味を隠すことが多かった。ところが、推し活ブームの影響でオタクをカミングアウトしやすい風潮が生まれた。今や日本のコンテンツ産業は数兆円規模といわれており、アニメファンの存在が無視できなくなりつつある。
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その影響を受けて、コンビニエンスストアからアパレルブランドまで、従来は考えられなかったアニメとのコラボが一般的になっている。特にアニメコラボに熱心なのが、前述の100円ショップのほか、「ドン・キホーテ」や「ファッションセンターしまむら」などだろう。アニメとコラボした商品を次々と生み出し、しかもお手頃価格だ。
オタク市場の拡大を感じさせるし、今まではどちらかといえばマイナーな存在だったアニメオタクが市民権を獲得しつつあることの表れなのかもしれない。アニメショップの店員はこの傾向をどう見ているのだろうか。秋葉原のショップで話を聞いた。
「100円ショップのアニメグッズは、幅広い年齢層をターゲットにした商品が並んでいます。『おジャ魔女どれみ』から『ラブライブ!』『メイドインアビス』まで、40代からZ世代まで鉄板のラインナップなのが凄い。アニメショップにとっても、今や100円ショップはライバル的存在だと思いますよ」
アニメショップの店員によると、100円ショップのグッズは推し活への入口として最適なのだという。そして、「昔のオタクは何かと差別されていたものですが……これだけ市民権を得るとは思いませんでした。本当に今の若い人たちが羨ましいと思います」と、語っていた。今後、より本格的なグッズ(例えばぬいぐるみなど)が100円ショップやディスカウントショップから発売されるか、要注目である。
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