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アンカー・ジャパンは9月17日、モバイルバッテリー2製品を自主回収すると発表した。回収対象の製品が発火する事象が海外で2件発生。17日時点では国内で発火事故などは起きていないとしているが、製造過程の不備が見つかったため対象製品の出荷と販売を停止し、製品の回収と交換を決めた。
対象製品は、1月12日〜9月17日に販売していた「Anker Power Bank(20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)」のブラックとホワイト、ピンク、パープルカラーのモデル。製品背面に「Anker Power Bank(20,000mAh, 22.5W, Built-In USB-C Cable)」「A1647」の記載があり、USB Type-Cケーブルが一体型なのが特徴。なお、グリーンカラーのモデルは自主回収の対象外としている。
2つ目の製品は、2月1日〜9月17日まで販売していた「Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000)」のブラックとホワイト、パープル。製品側面に「Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10K)」「A1642」と記載がある。なお、ピンクカラーのモデルは自主回収対象外だ。
海外で対象製品の発火事象が起きたのは7月。これを受け、全世界で対象製品の出荷を停止し、原因究明の調査に当たった。その結果、製造過程で不備が見つかったため、自主回収を決めたとしている。
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「委託先のセル製造サプライヤーでのバッテリーセルの製造過程で、負極集電体とタブリード(電極と外部の回路を接続するための端子)の溶着時に、サプライヤー側の現場判断でAnkerグループの規定を超えて摩耗したホーンを使っていた。結果、該当箇所の固定が不十分なセルが一部発生し、負極集電体とタブリードの溶着不足による熱収縮が起こり、内部短絡につながりえる状況が発生したまま出荷されていた」(アンカー・ジャパン)
同社は17日時点で影響範囲の確認はすでに終えていると説明。セル製造サプライヤーへの管理体制の強化と社内での検品体制、開発時の品質やテスト基準の厳格化を進めている。また、製造サプライヤーの選定基準の再度見直しや、Ankerグループが定める規定と製造過程の監査体制を強化したとしている。
「対象製品をご購入、交換されたお客様ならびに日頃よりAnkerグループを応援してくださっている皆様には、多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げますとともに、対象モバイルバッテリー回収にご理解・ご協力を賜りますようお願いいたします」(原文ママ、アンカー・ジャパン)
アンカー・ジャパンは4月にも、製造管理上の不備を十分に確認しないまま、一部スピーカー製品を出荷していたとして自主回収を発表したばかり。また、2023年にもロボット掃除機やモバイルバッテリーに不備があることが判明し、自主回収を発表するなど製造工程における不備が相次いで発覚している。
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