小林製薬は17日、紅麹(べにこうじ)配合サプリメントによる健康被害問題を受け、再発防止策を発表した。創業家に依存した経営からの脱却などガバナンス(企業統治)の抜本改革を明確化したほか、品質・安全に関する意識改革や体制強化などが柱。山根聡社長はオンライン記者会見で「新たな会社に生まれ変わる」と表明した。
同社では小林一雅前会長や小林章浩前社長ら創業家が代々トップに君臨してきた。ただ再発防止策では、今回の健康被害拡大で露呈した報告や対応の遅れの要因について「疑問や異論を差し挟まず合意形成が進んだ」と指摘。社長・事業部長で構成するグループ執行審議会(GOM)は「創業家の意向をくんだ意思決定になっていた」として廃止する。