チャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第1節が17日に行われ、バイエルン(ドイツ)とディナモ・ザグレブ(クロアチア)が『アリアンツ・アレーナ』で対戦した。
ホームのバイエルンはブンデスリーガの開幕3試合で11得点3失点、3連勝と好調をキープしてCLへ臨む。一方、CLプレーオフを勝ち上がってきたディナモ・ザグレブは、国内リーグで開幕4連勝を飾ったものの、第5節リエカ戦で引き分けると、第6節ハイドゥク・スプリト戦では今季初の敗戦を喫し、2試合連続で勝ち点を取りこぼしている。
ディナモ・ザグレブのDF荻原拓也は先発出場。中足骨の骨折により負傷離脱中のバイエルンDF伊藤洋輝は欠場した。
前半立ち上がりからバイエルンが攻勢を強める。オフサイドで得点は認められなかったが、9分にはMFジャマル・ムシアラが最終ラインの背後へ抜け出してゴールネットを揺らす場面を作った。
すると、17分に試合が動く。波状攻撃から最後はフリーになったMFセルジュ・ニャブリがシュートしてゴールネットを揺らすが、オフサイドの判定で再び得点は認められず。ただ、その前にMFアレクサンダル・パヴロヴィッチがペナルティエリア内で倒された場面でVARが介入し、オンフィールドレビューの結果、バイエルンにPKが与えられた。19分、このPKをハリー・ケインが冷静に決めて、バイエルンが先制に成功した。
その後もバイエルンが一方的に攻める展開が続くと、33分に美しい得点が決まる。左サイドからニャブリが入れたクロスをムシアラが胸で落とし、ラファエル・ゲレイロがダイレクトボレー。矢のようなシュートがゴールネットに突き刺さった。一度はオフサイドの判定が下されたが、VARが介入して得点が認められた。
さらに38分、ショートコーナーのクイックリスタートからMFジョシュア・キミッヒがクロスを入れると、ゴール前にMFミカエル・オリーズが飛び込み、ヘディングシュートでゴールネットを揺らした。バイエルンがリードを3点に広げ、前半を折り返す。
バイエルンは前半に接触プレーがあったGKマヌエル・ノイアーに代えて、後半開始からGKスヴェン・ウルライヒを投入した。すると、後半立ち上がりからディナモ・ザグレブが追い上げを見せる。
48分、右サイドからのクロスをニアでFWマルコ・ピアツァが触ってコースを変え、最後はFWブルーノ・ペトコヴィッチがダイレクトで合わせてゴールネットを揺らした。ディナモ・ザグレブが2点差に迫る。
そして50分、荻原が魅せる。左サイドの低い位置でボールを受けると、味方とのパス交換でプレスを剥がし、最終ラインの背後へスプリント。MFヨシプ・ミシッチからのスルーパスを引き出すと、GKウルライヒの股下を抜く冷静なフィニッシュで、ゴールネットを揺らした。荻原のCLデビュー戦ゴールで、ディナモ・ザグレブが1点差に迫る。
しかし、バイエルンもすぐに引き離す。57分、キミッヒのミドルシュートはGKイヴァン・ネヴィスティッチが弾くが、こぼれ球に反応したケインが冷静にゴールへと押し込んだ。61分には、ケインとのパス交換でムシアラが最終ラインを突破。最後はオリーズがゴールへと流し込み、バイエルンがリードを再び3点差に広げた。
勢いが止まらないバイエルンは、69分にコーナーキックからハンドを誘発してPKを獲得。73分にケインが決めてハットトリックを達成。得点直後の73分に荻原はベンチに下がった。
その後、77分にDFアルフォンソ・デイヴィスがペナルティエリア内で倒され、バイエルンがこの日3度目のPKを獲得。このPKをまたしてもケインが決めて、この日4得点目。85分には、途中出場のレロイ・サネがペナルティエリア手前から左足を振り抜き、ゴール左隅へ決めた。さらに後半アディショナルタイムにはレオン・ゴレツカがチームの9得点目を記録した。
バイエルンがCLの1試合史上最多となる9ゴールを決めて、白星スタートを飾った。CLリーグフェーズ第2節は現地時間10月1日から2日にかけて行われ、バイエルンはアウェイでアストン・ヴィラ(イングランド)、ディナモ・ザグレブはホームでモナコ(フランス)と対戦する。