外出時やスポーツ時の水分補給に使う「水筒」。水やお茶を入れて持ち歩く人が多いでしょうが、熱中症対策としてはスポーツドリンクを入れた方が効果的のようにも思えます。しかし「水筒にスポーツドリンクを入れてはいけない」という話も広く知られているため、その通りにしている人も多いのではないでしょうか。
そもそも水筒に入れていいもの/いけないものの線引きが分からず、「冷たい炭酸水を出先で飲みたいんだけど、入れちゃだめ?」「スープを入れてランチタイムに飲みたいけど、入れていいの?」と悩むこともあるかもしれません。ここでは、水筒の中に入れるものについて解説します。
●水筒に入れてはいけないものは? 炭酸飲料やスープはNG!
電気ケトルや炊飯器、ホットプレートなどの調理器具を豊富に展開する象印マホービン。同社のWebサイトでは、「ステンレスボトルや水筒に、入れてはいけない飲み物」として、公式FAQで分かりやすく解説しています。
|
|
次の物は絶対に入れないでください。
・ドライアイス・炭酸飲料など
本体内の圧力が上がり、中せんやせんセットが開かなかったり、圧力によっては飲み物がふき出たり、中せん・コップ・せんセットなどが破損して、飛散することがあり危険です。
・みそ汁・スープ・昆布茶など
塩分を多く含んだもの本体内側は、ステンレスにフッ素樹脂コーティングをしてますが、さびたり、保温・保冷性能が低下する原因になります。
|
|
・牛乳・乳飲料・果汁など
成分が腐敗することがあります。そのまま長く放置した場合は、腐敗によりガス発生し、本体内の圧力が上がり、飲み物がふき出たり、中せん・コップ・せんセットなどが破損して飛散することがあり危険です。
・果肉・お茶の葉など
詰まる、もれるなど故障の原因になります。
引用元:象印マホービン
|
|
炭酸飲料は水筒の破損の原因になるため、水筒に入れて持ち歩いてはいけないとのことです。また、果汁にも注意が必要とのことなので、ジュースなどにも気を付けたいですね。
●スポーツドリンクは、注意点を守ればOK!
それでは、塩分を含むスポーツドリンクは、やはり入れてはいけないのでしょうか。
象印マホービンでは「ステンレスボトルや水筒に、スポーツドリンクを入れてもいいですか?」という疑問については、以下のように解説しています。
以下のことを守ることで、入れることができます。
外出時など十分にお手入れができない場合でも、使用したあとは、すぐに本体内側・本体外側(肩部)・中せんなどを、よく水洗いしてください。
使用後に放置しておくと、さびや穴あきの原因になります。すぐに水洗いし、お手入れすることで、より長く使用することができます。
引用元:象印マホービン
意外にも、スポーツドリンクを入れることは問題ないようです。また、水筒やタンブラーを展開するサーモス(Thermos)の公式FAQでも、以下のように解説されています。
スポーツドリンクを入れてお使いいただいても構いませんが、ご使用後は十分にお手入れをお願いいたします。
スポーツドリンクには微量ですが塩分が含まれております。
スポーツドリンクに限らず、飲みものの成分が残ったままですと、ステンレス鋼が腐食(さび発生)し、保温(保冷)性能不良の原因となることがあります。
ご使用後は、飲みものの成分が残らないよう、食器用中性洗剤を含ませたスポンジやボトルブラシできれいに洗い、流水でよくすすぎ、十分に乾燥させてください。
また、温めたスポーツ飲料は、入れないでください。
引用元:サーモス
やはり正しくお手入れをすれば、スポーツドリンクを入れることは問題ないようです。
「スポーツドリンクは絶対NG」ではない理由として、最近の水筒は内部にスポーツドリンクを入れてもいいようにコーティングが施されているものが増えてきているためと考えられます。
例えば象印マホービンでは水筒の内側に「ラクリアコート+(プラス)」という防サビ性能の高いコーティングを施した製品を展開しています。
現在使用している水筒が、上記のようなスポーツドリンク対応の製品かどうかを、一度確認してみると良いですね。ちなみに、炭酸飲料に対応した水筒もあります。サーモスの「保冷炭酸飲料ボトル RBAA-500」などが該当するので、冷えた炭酸飲料を持ち歩きたい場合は、このような製品をチェックしてみると良いでしょう。