三井住友海上火災保険株式会社(東京都千代田区)は、このほど「令和の住宅防犯実態調査」の結果を発表しました。同調査によると、「自宅の植木/枯れ木の手入れがされていない」「玄関先が掃除されていない」など、住宅侵入に遭いやすくなる特徴に当てはまる家庭は7割以上であることがわかりました。また、そのうちの6割超が「防犯対策を行っていない」と回答したそうです。
調査は、持ち家戸建てを所有しており、同居する子どもがいる全国の30〜49歳の男女500人を対象として、2024年8月にインターネットで実施されました。
調査の結果、以下の住宅侵入リスクがある住宅の特徴10項目のうち、いずれかに当てはまる家庭は全体の75.6%となりました。
▽自宅の植木/枯れ木の手入れがされていない
▽玄関先が掃除されていない
▽ポストにチラシなどが溜まりがち
▽夜の時間帯に自宅周辺が薄暗く人目につきづらい
▽自宅の敷地内で周囲から死角になる場所がある
▽コンビニなど5分以内の外出やゴミ出しなどの際に鍵を閉めないことがある
▽置き配を夜まで放置していることがある
▽外に干した洗濯物を仕事などで夜遅くまで取り込まないことがある
▽自宅にいる際に玄関や窓の鍵を開けたままにすることがある(夏場や換気の際に開放している場合は除く)
▽リモートワーク中に玄関や窓の鍵を開けたままにすることがある(夏場や換気の際に開放している場合は除く)
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一方、住宅侵入のリスクがある住宅の特徴に当てはまる378人のうち、「防犯対策を行っている」と答えた人は35.4%だったのに対して、「防犯対策を行っていない」と答えた人は64.6%となり、多くの人が無意識のうちに、住宅に侵入されやすい状況を作り出していることがわかりました。
ちなみに、現在、防犯対策をしている人の費用の平均は月額「3833円」。一方、「今後、防犯対策を検討する」と答えた440人に「月額の予算」を尋ねたところ、71.6%が「2000円以下」と回答しており、防犯対策においては、有効性や機能性だけでなくコストパフォーマンスも求められていることがうかがえる結果となりました。
このような調査結果を踏まえて防犯アドバイザー、犯罪予知アナリストの京師美佳氏は「日本人の危機意識の薄さが出ております。多くは『自分は大丈夫だろう』という気持ちから対策の実行につながっていません」と指摘。
そのうえで、住居・車の防犯のポイントとして、「犯罪者が嫌がる4原則(音・光・時間・人の目)で対策することです。AIやIoTを使用した防犯カメラなどで、侵入者に対して即時にアクションすることが今後の防犯対策には有効です」とコメントしています。
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