レバノンの首都ベイルート近郊を含む各地で無線機などの通信機器が爆発した事件で、無線機の製造元と報じられた「アイコム」(大阪市)が19日、取材に応じた。担当者は「報道に出ている機器を見ると、正規品を示すホログラムが貼られていない。模造品が大量に出回ったこともあり偽物だと思うが、調査を進める」と話した。
ロイター通信によると、爆発した無線機に日本の通信機器メーカー「アイコム」の社名と「日本製」の記載があった。アイコムによると、「IC―V82」という海外専用の陸上業務用無線通信機とみられ、世界中で10年以上販売され、計約16万台出荷したという。
過去に海外で模造品が大量に出回ったことから、2013年8月以降は機器の本体に正規品であることを示すホログラムを貼るようにしたが、14年には出荷を停止した。