限定公開( 1 )
※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。
9月17日に発売された『週刊少年ジャンプ』42号に、『呪術廻戦』の第269話「検討」が掲載された。完結まで残り2話に迫るなか、とある描写をきっかけとして、五条悟が復活する可能性について期待する読者が相次いでいる。
(参考:【写真】こちらは最強! リアルに再現した五条悟のフィギュアを見る)
最新話となる第269話では、「人外魔境新宿決戦」のエピローグにあたる話が展開。呪術高専サイドのキャラクターたちが宿儺との死闘を振り返り、戦いの最中に起きていたことを解説していく内容となっている。
そこで注目を浴びているのが、14ページ目に意味深な大ゴマで描かれている“振り子時計”の存在だ。この時計の針は短針が2時、長針が21分を示しているのだが、この「221」という数字は五条とちょっとした関連性をもっている。というのも長らく獄門疆に封印されていた五条が、天使の術式によって現世に帰還した記念すべき回、それが第221話「得喪」だった。
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一部の読者たちは、この描写を五条がふたたび復活することを仄めかすものだと解釈しているようだ。たしかにエピローグに登場したキャラクターたちがほとんど五条の死に触れていないことや、その場に家入硝子が不在であることなど、よくよく考えると不自然な描写がいくつもあるような気がしてくる。
さらにいえば決戦終盤で再登場を果たした釘崎野薔薇に続き、エピローグでは乙骨憂太や日車寛見など、生死が危ぶまれていた登場人物たちの生還が次々と明かされている。残り2話で、五条の生存が描写される可能性もゼロではないのかもしれない。
少しメタな見方をするなら、作者・芥見下々は冨樫義博から強い影響を受けている。その冨樫は『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』にて、「死んだと思われていた重要人物が実は生きていた」という展開を何度も描いてきたことが印象的だ。ここで芥見がオマージュを捧げる展開を選んだとしても、不思議ではないだろう。
五条悟の復活はやはり絶望的?
五条といえば、以前からファンのあいだでは不吉なフラグが囁かれていた。その根拠となっているのはTVアニメ『呪術廻戦』の第2クールOP映像で、青い目をした猫の片目だけが光っているカットや、五条の左目だけに白い光があたって色を失っているように見えるカットが描かれている。ここから六眼を喪失する、もしくは片目を失うという展開が予想されていたのだ。
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五条が死亡したことでこの説は忘れられかけていたが、もし今後の展開につながっているとしたらどうだろうか。つまり五条は奇跡の復活を遂げるものの、六眼を失い、「無下限呪術」を使えなくなる……。どちらにしても衝撃的な未来だ。
とはいえ、五条が復活する可能性はやはり現状は絶望的だというべきだろう。前回の第268話にて、虎杖悠仁たち教え子に手紙を残していたことが判明し、すでに教師としての役割をまっとうしたことが示唆されている。また死に際に心残りだと語っていた伏黒恵の“父親”にまつわる伏線も、この手紙にて回収されていた。
さらにあらためて今回の振り子時計について考えると、必ずしも五条と結びつく描写とは言い切れないように思える。というのもこの時計は、シン・陰流の秘術「簡易領域」の仕組みが明かされるシーンの背景として描かれたものだった。そこで冥冥たちは、シン・陰流の当主が門弟から寿命を吸い取る契約を続けてきたことを暴露している。
だとすると時計の針は寿命、すなわち人生の残り時間のメタファーとして強調されていただけだった……とも解釈できるのではないだろうか。
はたして多くのファンが熱望する五条の復活は実現するのか。残りのエピソードはますます見逃せないものとなりそうだ。
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(文=キットゥン希美)
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