「国会議員の理解を得る努力を十分してこなかった」。8月下旬、地元・鳥取県八頭町で出馬を表明した際、課題となり続けてきた同僚議員からの支持について反省を口にした。
「次期総裁にふさわしい人」を尋ねる世論調査では上位常連。高い知名度を誇る一方、時の政権を公然と批判する「野党的」振る舞いから、敬遠する議員も少なくない。「唯我独尊的なところがあるのだと思っている」と認める。
防衛相、農林水産相、地方創生相と閣僚経験は豊富で政策通を自負。テレビ番組では、持論の「防災省」設立に否定的な候補と火花を散らした。
特に安全保障問題には一家言あり、12日の所見発表演説会では、持ち時間の半分程度を安保分野に費やした。北大西洋条約機構(NATO)を参考にしたアジア太平洋地域の集団安全保障の仕組みづくりを「喫緊の課題」と力説した。
「今までの経験、失敗、挫折を踏まえて全身全霊で最後の戦いに臨む」。議員生活38年。「総決算」の覚悟で、5度目の総裁選に挑戦する。