現役時代にミランで活躍した元クロアチア代表MFズボニミール・ボバン氏が、現在のミランの現状について言及した。
今季がスタートしてまだ日は浅いが、ミランの調子が悪いのは自明の事実だ。セリエAでは、4試合を消化して1勝2分1敗の10位と開幕ダッシュに失敗。17日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第1節・リヴァプール戦も1−3で落とし、公式戦全5試合でわずか1勝にとどまっている。
ホームでリヴァプールに敗れた後、イタリアメディア『スカイスポーツ』のスタジオ収録に登場したボバン氏は、現在のミランに足りない存在として2023年まで在籍したイタリア代表MFサンドロ・トナーリの名前を挙げた。
「ミランにとっての大きな問題は、ゲームの組み立てができていないことだ。2人のセンタ−バックは非常に遅く不器用で、ボールを前に運ぶ勇気も持っていない。今のミランはピッチの中央に誰もいない」
「ミランはトナーリを売却した。彼は最も優れたイタリア人選手で、ユニフォームにとても愛着を持っていた。彼がミランを去ったのは残念だったし、こうしたことには代償が伴うんだ」
ボバン氏はクラブOBとして、ウインガーやアタッカーにボールを届けるべき選手の不在を嘆いた。トナーリはミランからニューカッスルに完全移籍した後に賭博違反の問題が発覚して10カ月の出場停止処分を受けたが、チームの“心臓”となる圧倒的なプレーは折り紙付き。不調に陥るミランでは、トナーリの残影をかき消すようなタレントの台頭が待たれている。