JR東日本は20日、鉄道車両の車軸に車輪をはめ込む作業で、社内規定の上限を上回る圧力をかけたり、下限に満たなかったりしたことが2017年3月に発覚したにもかかわらず、公表していなかったと明らかにした。車軸は山手線など首都圏の在来線で使用され、一部はデータを改ざんしていたという。
不正があったのは、JR東の東京総合車両センター(品川区)。同社によると、08年ごろから圧力をかける機械のデータに疑義が生じたが、規定の範囲内に収まるよう数値を書き換えていた。
書き換えは17年3月、車輪と車輪の間隔を検査していた際に判明した。同社は、改ざんがなかったケースを含め、上限を上回った46本は交換したが、下限に満たなかった4842本については、安全が確認できたとして使用を継続。現在も京浜東北線などで76本を運用している。