ChatGPTを使えば、Microsoftが提供する表計算ソフト「Excel」の使い方の幅を広げられる。本記事では、関数をキーワードにしつつ、ChatGPTを使ったExcelの活用術について3つのヒントを紹介したい。
●(1)使えそうな「関数」を探す
Excelでは、例えば指定のセルの合計値を計算するような「関数」がもともと用意されており、関数を指定することで素早い計算処理が行える。こうした関数は覚えておくと便利だが、その数が多いため、慣れていないユーザーにとっては全体を把握しておくのは難しい。
そこで、ChatGPTに想定の目的を伝えた上で用途に使える関数を尋ねると、簡単な使い方とともに関数の例が表示される。必要に応じた関数を探すテクニックとして活用してみよう。
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例えば、GPT-3.5を選択した状態で、プロンプトにて「売上管理に使えるExcelの関数を教えて」と送信した場合、(1)SUM関数、(2)AVERAGE関数、(3)IF関数、(4)VLOOOKUP関数、(5)SUMIF関数、(6)COUNTIF関数──の6つの関数の概要について回答が出てきた。
もちろん、より条件を細かく指定することで出力結果も変わってくる。それぞれの想定用途に対応した条件で、関数や使い方をリサーチしてみてはどうだろうか。
●(2)「ユーザー定義関数」を使う
Excelでは、もともと内蔵されている関数以外に、ユーザーが自身で関数を作成することもできる。これを「ユーザー定義関数」と言う。ただし、関数の自作には知識が必要になるので、ChatGPTの力を借りて目的に応じたものを作成してみたい。
例えば、GPT-3.5を選択した状態で、「数値が20000以上ならセルを黄色に塗りつぶすユーザー定義関数を作成して」と指示してみる。すると、VBA(Visual Basic for Applications)を活用したユーザー定義関数が作成された。
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実装の仕方についても解説が表示される。表示された指示を参考にしつつ、出力された関数の挙動を、検証してみることで、より高度な使い方にも対応できるはずだ。
ちなみに、本稿ではExcel向けのテクニックとして紹介したが、例えば「Googleスプレッドシート」向けにGoogle Apps Scriptを活用した「カスタム関数」を作成するなど、他の表計算ソフト向けに応用することも可能だ。使用環境に応じて、微調整しつつ、こうした関数作成をどこまで活用できるかを試してみるとよいだろう。
●(3)Excelでアドオンを使うこともできる
詳細は割愛するが、Excelの拡張機能であるアドインから「ChatGPT for Excel」をインストールすることで、Excel内でChatGPTと連携した関数を利用できるようになることも紹介しておこう。
ただし、こうした機能を使うには、従量課金制のAPIを活用する必要があり、無料体験用のクレジットの範囲を超えると料金が発生するため、使用量には注意する必要がある。もしこうした機能を試したい場合には、APIキーの取り扱いなども含め、しっかりとリサーチをしてから自己責任でチャレンジするようにしてほしい。
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カード不正利用 対応遅れ悲鳴(写真:ITmedia NEWS)191
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