「デートで女性半額」牛角の炎上に、陰キャ男性が“納得の意見”。男性が奢るのは当たり前じゃない

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2024年09月21日 16:00  女子SPA!

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画像はリリースより
こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

最近、焼肉チェーン店の「牛角」が<焼肉デートで牛角を選べば1,969円お得!期間限定「女性半額」食べ放題>として女性の料金が半額になるキャンペーンを行いました。これが「男性差別だ」とSNSを中心に炎上したのです。

男女平等の流れがあるなかで不公平感を募らせている一部の男性の発信が、影響力を持つようになっているのを感じます。今回は、結婚相談所やマッチングアプリ利用経験もある自称「チー牛(※)でドケチ」のニッケル坊やさん(@Nickel_Bouya28)に、牛角炎上をどう受け止めたのか聞いてみました。

※チー牛:いわゆる「陰キャ」の見た目の特徴を押さえた見た目という意味の、「チーズ牛丼を注文してそうな顔」を略したネットスラング。

◆「非モテが損」はアリ? 恋愛弱者の男性は珍しくない

「いち企業の経営戦略なのだから『期間限定で女性を半額とする』こと自体は問題ないと思う。ただ、今の時代、常に何かと男女平等だったり性差別が話題となる中では、一部の男性の反感を勝ってしまうことも仕方ないと思う。

よく言われるのが、『半額とならない男性も、半額対象の女性を連れていけば結果安くなるので損ではない』という意見。でも、いわゆる非モテ男性は女性を連れて行くことができないので恩恵がなく、これで怒っているのではないかと思う」(ニッケル坊やさん、以下「」同じ)

彼女や奥さんがいる男性だけが得をするキャンペーンが“差別”なのかは、難しい問題だと思います。内閣府が発表した「令和4年版 男女共同参画白書」によると、20代男性の約4割はデートの経験がなく、また7割近い65.8%が配偶者・恋人はがいないと答えたそうです。恋愛弱者の男性は決してマイノリティではないのです。

◆男性がデートをすることの難易度は上がる一方

同調査によると、未婚の20〜30代女性も4人に1人はデートの経験がありません。だから男女とも恋愛しない人は増加傾向ですが、男性の方が特に顕著に増えています。というのも一部の男性が複数人の女性とお付き合いをするため、女性の方が恋愛経験がある人の率が高いのです。

マッチングアプリなど出会いのための手軽なサービスは増えているのですが、男性が女性とデートをする難易度はむしろ上がっています。アプリでは、女性は女性というだけで男性たちから数百の「いいね」が付くのに対し、女性から男性への「いいね」はほとんどありません。料金もたいてい女性が無料で、男性がサブスク課金型です。

ニッケル坊やさんはマッチングアプリで苦戦して(ちなみにニッケル坊やさんに限らずマッチングアプリは男性ユーザー9割苦戦します)、結婚相談所に乗り換えて婚活をした経験があるそうです。結婚相談所の料金は男女同額ですが、実際に活動すると、お見合いのお茶代は男性が支払うルールのところが多いのです。

◆お見合いをするたびに、お茶代だけで5000円を負担

デートで男性が奢るルールについてニッケル坊やさんはこう話します。

「難しい問題です。仮に割り勘でも良いルールであっても、奢る男性と奢らない男性がいれば、女性は前者に好印象を抱くかもしれず成婚が遅くなるかもしれない。個人的には、もうホテルのラウンジやカフェなどはやめて、相談所のブースなどで追加料金なしで飲み物を頼めるようにしたらいいのではないかと思う」

都内のホテルのラウンジはコーヒー1杯で2000円超えるところもあり、女性の分まで負担するとお茶代だけで1回5000円前後の出費になるのです。

◆お見合いの“男性が払うルール”について結婚相談所は

結婚相談所の開業支援を行う日本仲人連盟の代表取締役社長 土橋太郎さんに、お見合いで男性が奢るルールについてお話を聞きました。

「メリットがあるというより、マイナスがなくなる印象です。

連盟側や相談所側の対応が単一化・画一化できますし、加盟相談所がお互いに共通の認識を持ちやすく、会員にも説明しやすくなります。また会員、特に男性会員も、お見合いでの振る舞いに迷いにくくなります。『割り勘にしたことで(交際を)断られる』ケースが減ります」(土橋さん、以下「」内同じ)

「割り勘でもかまわない」と思っている女性でも、婚活していろんな男性と出会って奢ってくれる男性に会うと、割り勘にする男性の方がドン臭く感じて交際を断ってしまう。そんな話はよく見聞きします。だから初デート代は奢るルールにしておく方が、悲劇が最小限になると思うのです。

◆割り勘にして、後日デート代を請求した女性も……

中にはデートの支払いの時に、バックからお財布を見せて支払うそぶりをする女性もいます。この時に「ここはいいよ。僕が払うから」と言うデート慣れした男性もいれば、割り勘にしてしまう男性もいます。

過去にはお茶代をその場では割り勘にした女性が後日、結婚相談所経由で男性に請求したこともあったそうです。そんなトラブルがあった時も、ルールがあることで対応しやすくなるとか。

“男性差別”で炎上しやすくなっている世の中で、男性が支払うルールに変更はあるのかも聞きました。

「今すぐ変わるとは考えにくいです。ただ、中にはサービス開始時から『お見合い時のお茶代は割り勘』のルールを採用している婚活プラットフォームもあります。お茶代ルールは今後、世論への対応や男女のマッチング精度のさらなる向上、相談所間のより円滑な運営を実現するために変化が必要となった場合、その時の状況に即して変わっていく可能性が十分あると思います」

◆割り勘も奢りも「当たり前」じゃない

職場恋愛や学校で知り合って付き合ったというのならば、デート代割り勘で結婚することはあるでしょう。しかし、ライバルがいて大勢の中から選び選ばれるマッチングサービスを使うと、事情が変わってきます。

婚活サービスを通じて知り合い、初デートからその後のデートも割り勘で交際して結婚した夫婦も知ってはいますが、男性が年下などの事情があったなというのを思い出しました。

【ニッケル坊や】
20代後半。自称チー牛でドケチ。マッチングアプリでうまくいかず結婚相談所で婚活経験がある。X(旧Twitter)で生まれて初めての彼女ができたため相談所は退会済み

【土橋太郎】
株式会社日本仲人連盟代表取締役社長、株式会社スクラム取締役
<取材・文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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